ヴーヴァン

Vouvant

蛇の尾を持つ妖精の伝説が残る村

広大なメルヴァン・ヴーヴァンの豊かな森と、穏やかなメール川の流れに寄り添いながら佇むヴーヴァンの見事な景観は、多くの芸術家にインスピレーションを与えてきた。

 

村のある場所は10世紀にアキテーヌ公だったギヨーム4世が狩りをしていた時に発見されたと言われ、11世紀になると立地の戦略的重要性から城、教会、修道院が築かれた。

 

六角形の鐘楼が特徴的なノートル・ダム教会(Église Notre-Dame) は、村の一番の見どころである。細かな彫刻が施された12世紀の門に、美しい半円形のフォルムが印象的な12世紀の後陣、地下礼拝堂は11世紀当時のものが残されている。また、教会の裏側には、ジャルダン・ドゥ・プリウーレと呼ばれる小さくて可愛らしい庭があるので立ち寄って見ると良いだろう。

 

ヴーヴァンには2つの興味深い伝説が残されている。一つはモンフォール神父に関するものである。その話によれば、ある冬の日、実るはずもないサクランボが中庭で真っ赤に熟し病気の子供を直したという。現在でもその場所は、奇跡の中庭(Cour du Miracle)と呼ばれ訪れることが出来る。

 

もう一つは、蛇の尾を持つ妖精メリュジーヌに関するものである。失意の中森をさまようレモンダン伯爵(Raimondin)が、泉のほとりで美しい女性メリュジーヌと恋に落ち、結婚後はポワティエ各地に城や修道院を築き勢力を拡大する。しかし、絶対に覗かないと約束した地下室を隠し見て、下半身が蛇となったメリュジーヌを発見してしまう。呪いにより永遠の別れを余儀なくされるが、現在でも彼を想い廃墟となった塔の周りに現れるのだという。

 

メリュジーヌの塔(Tour Mélusine)と名付けられた主塔は伝説の舞台となったと言われる、リュシニャン城の遺物である。塔の頂上に登ることが可能で、屋上からは周囲を取り囲む豊かな自然と、えんじ色の丸瓦の屋根に統一された美しい村の景観を楽しむことが出来る。また、村を取り囲む城壁や、街の外へ素早く移動するための13世紀の出入り口がヴーヴァンの城の足跡を伝えている。

 

その他にも、13世紀~15世紀にかけて建てられた中世の橋がメール川を跨ぐように架けられている。その先には、村の共同洗濯場がありかつての生活を伺い知ることが出来る。

 

「画家の村ヴーヴァン(Vouvant, village de peintre)」という市民団体に所属する数多くのアーティストによって、村の日常に活気が与えられている。とりわけ夏には様々な催し物が企画され、参加をすることが出来る。芸術的で神秘的な村の魅力が、訪れた人々の心を掴んでいる。

ヴァンデ県ヴーヴァン(ヴヴァン、ヴーヴォン、ヴヴォン)/Vouvant (VENDÉE)

面積:20,42 km2 

人口:860人(2016年現在)

公共交通機関の場合:

パリ・モンパルナス駅(Paris Montparnasse 1 et 2)からTGVに乗って、ニオール駅(Niort)下車。(約2時間10分)

ニオール駅前からタクシーに乗って、ヴーヴァン中心部へ(約50分)

車の場合:

ナント(Nantes)から130km(約1時間20分)

ラ・ロシェル(La Rochelle)から80km(約1時間10分)

飛行機の場合:

ナント・アトランティック空港(Aéroport Nantes Atlantique)から130km(約1時間20分)

「フランスの最も美しい村」協会 加盟村(1988年より加盟)

2019年03月26日:ページ更新

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