アンスパック

Hunspach

白壁のコロンバージュが調和する村

伝統の技術を受け継いだ大工が今なお生活を営むアンスパックは、木組みで荒土壁という昔ながらの民家が並ぶアルザス北部ヴァイセンブルク地方の典型的な村である。

 

17世紀に勃発した三十年戦争により街は半壊してしまったが、この土地に豊富にあった木材と粘土を使用し、白と黒のコントラストが美しいコロンバージュ様式(木骨組み)の家が多く建てられた。

 

16世紀からプロテスタンティズムを信仰するアンスパックの村の小高い場所には、1757年に建てられた簡素な造りの教会が佇んでいる。当初の木組みの塔は、1874年にネオ・ロマネスク様式の鐘楼へと建て替えられ、鮮やかなバラ色の砂岩がひと際存在感を放っている。

 

この村の家々の窓には中央がわずかに膨らんだガラスが多く使用されており、歪んだ鏡のようになっている。外からは室内を見ることは出来ないが、住民は誰にも邪魔されることなく外の景色を楽しむことが出来るという。また、村の様々な場所で目にする井戸を探して歩くのも楽しい。てこの原理を利用するため取り付けられた、木製の長い棒が特徴的で景観にアクセントを加えている。

 

村の外れには、第二次世界大戦中にドイツ軍と対峙するために建設されたシェーネンブール要塞(Fort de Schoenenbourg)が残されているので併せて訪れたい。フランスの政治家アンドレ・マジノの命によって築かれた「マジノ線」の一部を見学することができ、当時の様子を伝える様々な展示を見ることが出来る。

 

この村の名物はフラアスクネプフル(Flaaschknepfle)と呼ばれるひき肉とパンを捏ねて作られた肉団子にホワイトソースを合わせた料理である。大切な日には村民が必ず食べる郷土料理で、もし見かけたら迷わず味わいたい。また、ディッケ・クーヘ(Dicke Kuche)と呼ばれるブリオッシュのようなパンも地元で愛される朝食の定番。

 

毎年6月には、フォークロア(民俗芸能)フェスティバルが開催され、村の伝統衣装を身をつけた住民達が音楽やダンス、食事を楽しむ。白いシャツに黒い上着を羽織った村人たちmの姿は美しい村の景観に溶け込み、時代が遡ったかのような錯覚に陥る。

 

角を落とした屋根と雨よけが特徴的な民家が見事に調和しながら建ち並び、窓辺や石垣がゼラニウムの花に彩られている。白壁が輝くコロンバージュ様式の民家が作り出す街並みは、今日も絵葉書のような美しい景観で人々を魅了している。

バ・ラン県アンスパック(ウンスパック、フンスパハ)/Hunspach (BAS-RHIN)

※カタカナで表すのは難しいのですが、現地の方の発音ではウンチュパハが近いようです。

面積:5,49 km2 

人口:637人(2016年現在)

公共交通機関の場合:

パリ東駅(Paris Est)からTGVに乗って、ストラスブール駅(Strasbourg)下車。(約1時間50分)

ストラスブール駅(Strasbourg)からSNCFに乗って、アンスパック駅(Hunspach)下車(約1時間)

アンスパック駅から、アンスパック旧市街まで徒歩で移動(約20分)

車の場合:

ストラスブール(Strasbourg)から70km(約50分)

パリ(Paris)から510km(約5時間)

飛行機の場合:

ストラスブール国際空港から80km(約1時間)

パリ・シャルル・ド・ゴール国際空港から500km(約4時間40分)

「フランスの最も美しい村」協会 加盟村

2019年12月28日:ページ更新

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