サン・ジャン・ピエ・ド・ポー

Saint-Jean-Pied-de-Port

バスク文化に染まる宿場町

スペインの国境近くニーヴ川(Nive)のほとりで、スペインへと続くサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路を見守っているのがサン・ジャン・ピエ・ド・ポーの村である。「サン・ジャック門(la porte Saint-Jaques)」は「フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」の一部としてユネスコの世界遺産にも登録されている。

 

かつてスペインとフランスに跨るバスク地方を支配していたナバラ王国が、12世紀終わりにシーズ峠/ロンセスバーリェス峠(仏:Cize/西:Roncesvalles)の麓に、スペインのロンスヴォー(Roncevaux)からピレネー山脈を越える道を監視する目的で要塞を築き、その後に新たな街が付け加えられたことで、サン・ジャン・ピエ・ド・ポーの村は生まれた。

 

ナバラ王国による軍事的な戦略的都市という位置づけに留まらず、主要な都市を結ぶ商業的な魅力や、国王自らスペインのコンポステーラへと至る重要な宿場町の一つとして宗教的な宗教的な重要性を認めたことで村は大きな発展を遂げ、これら3つの性格が村の豊かな歴史や文化を特徴づけている。

 

街の上部には13世紀の城壁が残されており、ナバラ王のかつての城に代わって建てられた17世紀の城塞は、フランス屈指の軍事建築家ヴォーバン(Vauban)によって改修が施され威厳溢れる姿で佇んでいる。

 

白壁に赤や緑の窓が取り付けられたバスク地方の伝統的な家々のお店が建ち並ぶスペイン通りは、往時から変わらぬ活気にあふれている。

 

サン・ジャック門や12世紀~15世紀にかけて建てられたゴシック様式が美しいブ・デュ・ポン・デュ・ノートルダム教会(Eglise Notre-Dame-du-Bout-du-Pont)からは巡礼路上の重要な宿場町であることを伺い知ることが出来る。特に近郊のアラドワ(Arradoy)の山で採れるピンク色がかった砂岩で建てられた教会に足を踏み入れると、その荘厳さに思わず息を呑むだろう。

 

また、14世紀に倉庫の目的として建てられ、その後囚人を収監するために用いられたエヴェックという名の牢獄(Prison dite des Évêques)が残されている。その名前から、かつてバイヨンヌの司教区が置かれ司祭(évêque)がいたことと、18世紀の終わりに刑務所として利用されていたという2つの事実に基づいていると考えられているが、未だ謎が多く残されていることでも知られている。現在はサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路に関する常設展示が行われているので、時間があれば立ち寄ってみたい。

 

シーズ地方の青々とした谷を背景に、イルレギ(Irouleguy)のワイン畑やピレネー山脈。サン・ジャン・ピエ・ド・ポーの村はバスク文化のすべての色と趣を育んでいる。

ピレネー・アトランティック県サン・ジャン・ピエ・ド・ポー(サンジャンピエドポー)

/Saint-Jean-Pied-de-Port (PYRENEES-ATLANTIQUES)

面積:2,73km2

人口:1,580人(2015年現在)

公共交通機関の場合:

バイヨンヌ(Bayonne)駅からSNCFに乗って、サン・ジャン・ピエ・ド・ポー駅下車(約1時間)

車の場合:

バイヨンヌ(Bayonne)から60km(約1時間)

ボルドー(Bordeaux)から240km(約2時間50分)

トゥールーズ(Toulouse)から310km(約3時間10分)

飛行機の場合:

ビアリッツ・アングレット・バイヨンヌ空港(Aéroport de Biarritz – Anglet – Bayonne)から60km(約1時間)

「フランスの最も美しい村」協会 加盟村

世界文化遺産:ユネスコ(U.N.E.S.C.O.)

  • 登録名:フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路(Chemins de Saint-Jacques-de-Compostelle en France)

登録建築物:サン・ジャック門(la porte Saint-Jaques)

Photoed by DEZALB – pixabay.com

2018年8月8日:ページ更新

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