【ムスティエ・サント・マリー】王室に愛された陶器の歴史

【歴史】王室に愛された陶器

ムスティエ・サント・マリー(Moustiers Sainte-Marie)では、中世の時代から陶芸技術が大きく発展を遂げます。その頃の陶器はというと、茶色の土に緑の染料で柄が描かれた、非常に素朴なモノでした。1668年に、ムスティエ焼きは大きな飛躍を迎えます。イタリア人修道士ピエール・クレリシー(Pierre Clérissy)が、レランス島(Lérins)の修道院に伝わるスズを含む白い釉薬の秘密をムスティエに持ち込み、現在のような真っ白で美しい陶器が生まれました。

時を同じくしてルイ14世の時代、財政難を救うため王宮の金や銀を溶かすことが命じられました。金・銀食器の代用品として、ムスティエ焼きは王宮御用達となりその名声をヨーロッパ中に轟かせることとなりました。


【歴史】ムスティエ焼の衰退と再興

【ムスティエ・サント・マリー】お気に入りの作品を見つけよう!の記事では本物の証としてアトリエの名前が入ることに触れましたが、私がフリーマーケットで購入した品には工房のサインがありませんでした。偽物なのかと思い工房のミシェル・ブランさんに話を聞いてみたところ、ムスティエ焼きは輝かしい歴史を持つにも関わらず、イギリス磁器の流行により村内から一時すべての窯が姿を消したのだとか・・・。そして私のお皿はもしかするとその後の各地に工房が散らばった時期に作られた作品かもしれない、とのことでした。

ムスティエ焼きの復活は1927年にマルセル・プロヴァンス(Marcel Provence)の手によって行われ、徐々に村には再び職人が集まるようになりました。伝統の技法を受け継ぎながら常に新しいことへの挑戦を行うことで、今日では多くの訪問者を惹きつけ村に活気が取り戻されています。

ムスティエ陶器美術館ムスティエ陶器美術館(MUSÉE DE LA FAÏENCE)では、知られざる歴史や、過去の名作の展示を行うことで文化的保全活動を行っている。見るだけでも十分楽しめるので、ぜひ立ち寄りたい。
営業時間:10:00~12:30, 14:00~時期により17:00, 18:00, 19:00
休業日:隔週火曜日および1月1日、2月3日
料金:3ユーロ
参考Webサイト(仏・英・独):
ムスティエ観光協会Webサイト

最も美しい村とは、美しい景観・文化を守ろうという人々の思いで存続し、磨かれています。

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