ペスム

Pesmes

オニョン川の水面に移る中世の村

フランシュ・コンテ地方のオニョン川沿いに佇むペスムの村は、近郊の主要都市グレーとドールを結ぶ道沿いにあり、その戦略的立地から様々な国からの支配を受けながら歴史を歩んできた。

 

オニョン川を見下ろす高さ40mの崖の上にペスム城は、自然の要塞として12世紀に建てられた。最初の城を中心に集落が形成され、16世紀から徐々に現在の姿の城が建造され始めたという。フランス革命期には、礼拝堂や劇場を備えた集合住宅として用いられ、多くの住民が生活を共にした。

 

中世には商人と資産家が集まる商業都市として大きな発展を遂げる。樹齢100年を超えるプラタナスの並木道から、トラジュ(Traje)と呼ばれる小路へ逸れると豪華な造りの貴族やワイン醸造家の館が軒を連ねている。とりわけ、フランス革命前までペスム領主が所有していた館オテル・シャトールイヨー(Hôtel Châteaurouillaud)には、 14世紀の塔の一部が残されている。(※私有地のため見ることが出来るのは外観のみ。)

 

村の中央に構えるサン・ティレール教会は1178年に建てられた。ロマネスク・ブルギニョン様式の外観が特徴的で、鮮やかなモザイク模様の屋根が目印である。中には16世紀の彫像や、フランドル学派の絵画などがあるのでぜひとも立ち寄ってみると良い。

 

かつてこの村に出入りするために6つの門が用いられていたが、ルイ14世の命により取り壊され、現在はロワジュロ門(Porte Loigerot)とサン・ティレール門が教会すぐそばに残されている。

 

村は1660年にペスム公爵シャルル・ド・ラ・ボームによって鍛冶場が造られて以来、治金業で栄光の時代を迎えた。1993年に惜しまれながらもその長い歴史に終止符を打ったが、現在は博物館として当時の工房や、使われていた道具などの展示を行っている。時間があれば、じっくりと見てまわると良いだろう。

 

村は独自の食文化が息づいていることでも知れらている。プレ・ドルロジェ(※Poulet d’horloger:時計屋風若鳥の煮込みの意)は、ジャガイモと地元で生産されるクリーミーなチーズ、カンコワイヨット(※Cancoillotte:ただしこの地域ではこのチーズをコンコワイヨット(Concoillotte)と呼ぶ)を小さな鍋に入れて煮込んだ料理である。若鳥という名称が入っているにも関わらず、最も伝統的なレシピでは肉を使わないのは、当時の時計屋は非常に貧乏であったからだと言われている。現在は地元名産のるモルトー(Morteau)というソーセージと一緒に調理されることもある。また、玉ねぎとチーズの入ったタルト・ペスモワーズ(※Tarte pesmoise:ペスム風タルトの意)も併せて味わいたい。

 

城壁の下には多くの民家が寄り添うように立ち並び、城と一体となった姿が穏やかなオニョン川の水面へと映し出される。川に架けられた橋を渡った瞬間から、時を超えて中世に迷い込んだかのような豊かな歴史を感じる村である。

オート・ソーヌ県ペスム/Pesmes (HAUTE-SAÔNE)

面積:37,28 km2 

人口:1,087人(2017年現在)

公共交通機関の場合:

パリ・リヨン駅(Paris Gare de Lyon)からTGVもしくはLyriaに乗って、ディジョン・ヴィル駅(Dijon-Ville)駅下車。(約1時間40分)

ディジョン駅前からタクシーに乗って、ペスム旧市街へ(約60分)

車の場合:

パリ(Paris)から290km(約3時間40分)

リヨン(Lyon)から240km(約2時間20分)

ボーヌ(Beaune)から80km(約1時間)

ディジョン(Dijon)から50km(約50分)

ブザンソン(Besançon)から50km(約50分)

飛行機の場合:

リヨン・サン・テグジュベリ空港(Lyon-Saint Exupery)から230km(約2時間10分)

ジュネーヴ国際空港(Aéroport international de Genève)から260km(約2時間30分)

「フランスの最も美しい村」協会 加盟村

「ブルゴーニュ・フランシュ・コンテの風格ある街(Cités de Caractère de Bourgogne-Franche-Comté)」加盟

2020年03月21日:ページ更新

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