白壁の崖の麓に佇むラ・ロック・ガジャックの村は、館が立ち並ぶ優美な姿をドルドーニュ川へと投影している。
中世から重要な防衛拠点であり、ルネサンス期の美しい館が多く残されている。とりわけ、ラ・ロック・ガジャック出身の哲学者ジャン・タルド(Jean Tarde)の館が美しい。
100年戦争の時代には、近郊の街サルラ(Sarlat)の司教を受け入れた。現在でも、村のはずれに彼らの滞在した家が残されている。
19世紀には、ドンム(Domme)のワインを運送船でボルドーへと運ぶ交通の要所として栄えた。現在その運搬船は村を一望できる遊覧船になっているので、乗ってみると良いだろう。
村内には崖へと続く幾重もの小路が存在しており、崖の張り出した部分には1330年に最初の建築がされたノートル・ダム教会がそびえ立っている。壁面に取り付けられた鐘や、美しい悲しみの聖母像(pietà)などが見どころ。また、崖に登ればドルドーニュ川の作り出す素晴らしい眺めを見ることが出来る。
崖を背景に南向きにさらされている独特の地形は、地中海や南国の植物が育つのに適した特異な気候を生み出している。エキゾチックな庭(Jardin exotique)では、ヤシやバナナ、バラ色の月桂樹など、珍しい南国の植物が花々を咲かせている。また、様々な種類のタケを発見できる散歩道バンブーズレ(Bambouseraie)や、ペリゴール地方に特徴的な農園のまわりに拡がるテーマ性豊かな庭フェルム・フルーリの庭なども見どころである。
金色に輝く石で出来た家に褐色の瓦で覆われた傾斜屋根は周囲の緑とコントラストを作り出す。ドルドーニュ川を船で揺られながら見るラ・ロック・ガジャックは、思わず見とれてしまう美しさがある。
▼ラ・ロック・ガジャックを訪れる現地発のツアーをチェックサルラ発:【ドンム、ラ・ロック・ガジャック、ベナック・エ・カズナック】ドルドーニュ川流域の村とガバーレ乗船ツアーなど
提供:海外現地オプショナルツアー専門 VELTRA(ベルトラ)