ウナヴィール

Hunawihr

聖女ユナが見護るワインの村

コルマールからすぐ近く、アルザスワイン街道沿いにウナヴィールの村は佇む。村の名前は、この地に奇跡をもたらした聖女ユナに由来している。言い伝えによれば12世紀にブドウの凶作に見舞われた村のため、洗濯場の脇の泉の水をワインに変えたと言われている。伝説の由来となった洗濯場を備えた泉は村の麓に現存し、住民の象徴として今なお大切に守られている。

 

集落とブドウ畑を見渡す位置にある教会は15世紀に起源を持っており、6つの防塞を持つ墓地が周囲を取り囲んでいる。事実、この教会は外部からの襲撃を受けた際に住民が逃げ込むことが出来るような構造をしている。教会に取りつかれらた時計は、ブドウの飾りがついた1本の針で時を伝えているので注目してみると良い。また、教会内に残された聖ニコラの生涯を描いた15世紀のフレスコ画は必見である。

 

16世紀の宗教改革によって一度はプロテスタント教を信仰したウナヴィールだったが、1648年にアルザス地方がフランスに併合されたことによりカトリック教が再導入された。1687年からは、一つの教会の中でカトリックとプロテスタントが共存するという珍しい慣習が根付き、今日まで続いている。

 

その他、村内にはかつての穀物市場を改装した村役場、ルネサンス様式が美しいシックハルトの家、アルザス地方らしいコロンバージュ様式の家、16世紀~18世紀のワイン生産者の館などが残されており、散策するのも楽しい。

 

また、村内にはコウノトリ・カワウソ自然保護センターや、世界各国から集められた珍しい蝶々を見ることが出来るジャルダン・デ・パピヨンがある。ウナヴィールが景観保護と共に、自然動物の保全にも積極的に取り組んでいることが伺い知れる。

 

村を訪れたらぜひとも味わいたいのが、ロザケール(Rosacker)の区画で産出される白ワインである。アルザスワインの最高品質の証であるグラン・クリュ(特級)に指定され、フルーティーで華やかな香りを楽しむことが出来る。夏季にはグラン・クリュのブドウ畑を巡る、生産者によるガイドツアーが開催されることもある。試飲も出来るので、ぜひ参加してみると良いだろう。

 

8月第一週の金・土曜日には、『ウナフェスト(Hunafascht)』と呼ばれる村祭りが盛大に催される。星空の下、オーケストラによる音楽や伝統舞踊を楽しむことができる村一番の行事で、この日に合わせて訪れて見るのもお勧めである。

 

360度ブドウ畑に囲まれ、木組みの民家とワイン醸造所が程良く混ざり合った街並みを楽しめるウナヴィールは、アルザスの典型的な村である。村自慢の白ワインを味わいながら、ブドウ畑の先に佇む教会を眺めれば、穏やかな時の流れを感じることが出来るだろう。

オー・ラン県ウナヴィール(ウナヴィル、ユナヴィール、ユナヴィル)/Hunawihr (HAUT-RHIN)

面積:4,81 km2 

人口:602人(2017年現在)

公共交通機関の場合:

パリ東駅(Paris Est)からSNCFに乗って、コルマール(Colmar)駅下車(※約2時間20分)

コルマール(Colmar)駅前停留所から、グラン・デスト交通106番線に乗って、コルマール郵便局前停留所(HUNAWIHR/Centre)下車(※約50分)

車の場合:

ストラスブール(Strasbourg)から70km (※約50分)

飛行機の場合:

ストラスブール空港から70km(約50分)

「フランスの最も美しい村」協会 加盟村

A. O. C.(原産地統制呼称制度):フランス農林省

  • A. O. C. アルザス・グラン・クリュ(Alsace Grand Cru):ロザケール(Rosacker)

2020年03月10日:ページ更新

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