ロクロナン

Locronan

神秘的なケルト文化息づく聖なる村

陶器の街カンペールから16kmほど北に行った場所にロクロナンの村は佇む。まだドルイド教の信仰が息づいていた7世紀のブルターニュの地で、アイルランド人のサン・ロナン司教がキリスト教の布教を行ったことで村は発展を遂げた。村の名前は、「ロナン司教の聖地」という意味の« Locus Ronani »にちなんでいる。

 

村の中心の広場には1420年から1480年にかけて建造された高さ43mにも及ぶサン・ロナン教会がある。その脇には火山岩で出来たサン・ロランの彫像が横たわる墓が素晴らしい15世紀から16世紀に建てられたペニティ礼拝堂がある。

 

広場からモール通り(Rue Moal)を下った先にはかつての織物工が集まる地区があり、16世紀のノートルダム・ド・ボンヌ・ヌーヴェル礼拝堂(Chapelle Notre-Dame de Bonne Nouvelle)が残されている。抽象的な技法を用いることで知られる20世紀の宗教画家アルフレッド・マネシエ(Alfred Manessier)によって創られたステンド・グラスは必見である。

 

ルネサンス期には織物の産地としてその名が知られ、東インド会社からも厚い信頼を受けており、ロクロナンの麻帆布は国王の船にも使われていたほどである。1934年にチャールズ・ダニエルー(Charles Danielou)村長によって建てられたロクロナン歴史・美術館(Musée d’Art et d’Histoire de Locronan)に立ち寄れば、帆布産業の歴史について知ることが出来る。その他、ブルターニュの伝統衣装やコルヌアイユ地方を描いた絵画などこの地域の当時の暮らしぶりがわかる展示が行われている。

 

ロクロナンはケルト文化とカトリックの伝統が息づくヨーロッパでも稀有な村でもある。ネメトン(Nemeton)と呼ばれる周囲12kmにも及ぶ神聖な場所の中に村は位置し、聖人にちなんだ12の地点は、ケルト民族にとっての12カ月と地上における天体の動きに対応している。毎年7月の第2日曜日には日常的な罪の許しを乞うパルドン祭(Les Pardons de la Petite Troménie)が行われ、その内の3つの地点を辿る。また、6年に1度グランド・トロメニー(La Grande Troménie)という大規模なお祭りが開催され、伝統衣装を身にまとった住民は聖なる12の地点を通る道を踏破する。

 

また、ロクロナンの村は「フランスの風格ある小さな街(Petites Cités de caractère de France)」協会にも加盟している。

 

教会のある村の広場には東インド会社の邸宅や17世紀の公証人や仲買人の花崗岩で作られた館が建ち並び見事である。1階部分はブルターニュ地方名物のクレープリーなどがあるので、一休みしながら商人が行き交う繁栄の時代に思いを馳せるのも良いだろう。




フィニステール県ロクロナン/Locronan (FINISTÈRE)

面積:8,08km2

人口:814人(2015年現在)

公共交通機関の場合:

パリ・モンパルナス駅(Gare Montparnasse)からTGVに乗って、カンペール(Quimper)駅下車(約4時間)

カンペール(Quimper)駅前停留所から、ブルターニュ交通(Breizhgo)37番カマレ(Camaret)行きのバスに乗って、ロクロナン停留所下車(約30分)

車の場合:

カンペール(Quimper)から20km(約20分)

レンヌ(Rennes)から240km(約2時間30分)

パリ(Paris)から580km(約5時間40分)

飛行機の場合:

レンヌ・ブルターニュ空港(Aéroport Rennes Bretagne)から230km(約2時間30分)

「フランスの最も美しい村」協会 加盟村

2018年7月14日:ページ更新

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