【エスタン】世界遺産「ロット川に架かる橋」とは?

【歴史】サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路

エルサレム、ローマに並ぶカトリック教会の重要な目的地の一つに、スペインの北西端にあるサンティアゴ・デ・コンポステーラがあります。聖堂の地下には聖ヤコブが眠るとされ、ヨーロッパ各地からキリスト教徒たちが巡礼に訪れるようになりました。礼拝を行えば自らの負う罪の償いが免除されるとされ、ヨーロッパ各地にいくつもの巡礼路が出来ました。

スペイン国内の道については、1993年には「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」という名称でUNESCOの世界遺産登録を受けました。(ただし、2015年に名称変更があり現在の名称は「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路:カミオ・フランセスとスペイン北部巡礼路」。)

続く1988年には「フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」としてスペインの巡礼路とは別に登録されました。フランスでは、ピレネー山脈へと向かいスペインへと抜ける主要な4つの道(パリを起点とする「トゥールの道」、フランスの最も美しい村にも加盟するヴェズレーを起点とする「リモージュの道」、ル・ピュイを起点とする「ル・ピュイの道」、アルルを起点とする「トゥールーズの道」)を中心に巡礼路の一部区間と主要な歴史的建造物群が登録の対象となっています。

【歴史】「ロット川にかかる橋」

 

オジーブ構造の4つのアーチが印象的な「ロット川に架かる橋(pont sur le Lot)」は村への入り口にあり、「フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」を構成する建築物の一つとして世界遺産登録を受けています。またル・ピュイの道(Via Podiensis)の巡礼ルートとして、フランスの最も美しい村の一つであるサン=コーム=ドルト(Saint-Côme-d’Olt)とエスタン(Estaing)の間の17kmはその道自体が登録の対象範囲となっています。

 

ゴシック様式のこの橋は1490年頃にフランソワ・デスタン(François d’Estaing)の支援により建設されたと言われ、橋の中間点では彼の彫像(1866年製)がエスタンの村を見上げるように台座の上に据えられています。また、その正面には鉄製の十字架が置かれ、宝石職人アンリ・ルジウ(Henri Lesieur)によって作られたルエルグ地方の高名な宝飾品「エスタンの十字架」(La Croix d’Estaing)にインスピレーションを与えたとされています。


【歴史】巡礼宿「ジット・デタップ」


巡礼路には、「ジット・デタップ(gite d’étape)」(もしくは単にジット)と呼ばれる巡礼者用の宿があります。通常は大部屋でのドミトリー形式になっており安い値段で泊まることが出来ます。最近は巡礼者の数も増加傾向にあり、多くの村では宿泊施設が不足気味だそう。自治体が運営する公営(ジット・コミュナル)と私営のものがあり、写真は協会の建物を改装した村営のジットです。また最近、村内に移住者が新しいジット(gîte d’étape saint christophe)をオープンしてくれたと、村長が嬉しそうに見せてくれました。
※現在、エスタン村内には4つのジット・デタップがあります。

Gîte d’étape communal Estaing住所:Place du Foirail, 12190 Estaing
Webサイト(仏):http://www.estaingdouze.fr/heberge/gite_etape.php
Tel:+33 (0)6 44 95 52 14
メールアドレス:gitecommunalestaing@gmail.com
料金:17Eから
gîte d’étape saint christophe住所:5, rue Saint Fleuret, 12190 Estaing
Webサイト(仏):https://www.gite-etape-saint-christophe.com/
Tel:+33 (0)6 27 82 40 14
メールアドレス:gite.etape.st.christophe@gmail.com
料金:17Eから

エスタンの村では村長をはじめ皆さんあたたかく私たちを受け入れてくれました。そんな心の美しさは、真に「最も美しい村」の条件なのかもしれません。

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