【動画紹介】サレール/Salers|フランス人が選ぶお気に入りの村(2012年)

オーヴェルニュ/カンタル県(Auvergne/ Cantal)

「フランスの最も美しい村」協会 加盟村

 

標高950mの場所に佇む長閑なこの村は、赤牛とチーズでフランス中にその名を知られている。近郊には溶岩流の跡が見られ、平野と谷をハイキングすれば、絶景を望むことが出来る。建築物はこの村の豊かさの象徴であり、まるで中世およびルネサンス期へタイムスリップしているかのようである。ローズと呼ばれる板石に葺かれた民家が、バイイの館や鐘楼の門といった豪華な歴史的建築物の魅力を惹きたてている。

 

▼村の詳しい紹介はこちらから

火山岩の建物が織り成す街並み

この村に訪れれば、悲しい事も吹き飛んでしまう。広場にはたくさんの地元民が集まり、フォークダンスのパフォーマンスに偶然訪れた人々も称賛の拍手を送る。私たちはオーヴェルニュ地方のサレール村に来ています。

 

地元住民「世界で最も美しい村へようこそ!」

 

オーリヤックの街から40km程離れたこの場所は、皆様の投票で第6位に選ばれた。オーヴェルニュ火山帯地方自然公園の標高900m程の場所に佇むこの村は、旧男爵領であり、村の名を冠する牛とチーズが有名である。

 

数世紀という時間を経ても変わらぬまま残された、石造りの民家に囲まれて育ったアントワーヌさんがこの村を案内してくれる。

 

アントワーヌさん:「こんにちは、ガリッグさん。お変わりありませんか?私は鐘楼のある通りで生まれて、両親も祖父母もこの村で商売を営んできました。なので、いつも通りへ出て村に住む全ての人と顔を合わせてきました。村民全員と知り合いということが、この村に居続ける理由になっています。」

 

フィリップさん;「アントワーヌさんは、小さな子供の頃から知っていますよ!」

 

昔からこの村に暮らすフィリップ・ガリーグさんは、村内でも一際目立つロナード邸に住んでいる。

 

フィリップさん:「これはサレール村の中で最も古い建物で、1356年、つまり14世紀にその歴史を遡ることが出来ます。

 

サレール村に訪れたならば、この建築物の横を通らないことは不可能である。なぜならこの村の中央広場を、高所から見守っているからである。

 

フィリップ・ガリーグさんは、オーヴェルニュ地方の建築が好きな人々のために、先祖代々受け継がれるこの家の案内も行っている。

 

フィリップさん:「特に2階を見学して頂いています。」

 

村内の小道を歩いていけば、鐘楼やバイイの館など見逃すことの出来ない様々な建築物に出会う。この村では、全ての建物が火山性の石によって建てられている。それは、商店やレストランであっても同じである。

毎日の暮らしを楽しむ村民性

おそらく火山のパワーが、「サグラニエ」と呼ばれるサレール村民の気質を生み出している。

 

アントワーヌさん:「サグラニエとは享楽主義者・祭り好きで、いつでも楽しむことを考えるんです。

 

フィリップさん:「みんな、本当に愉快に生きています。」

 

アントワーヌさんも生活を楽しむことに多くの時間を費やしていて、村内を散歩するのが大好きだ。特に訪れる人々の目も喜ぶ、ペタングに興じることにいつも乗り気である。

 

アルフォンスさん:「私たちがペタングで遊んでいると、多くの観光客が集まって来て写真を取るのです。私たちの写真は、中国やオランダ、とにかく世界中の至る所に広まっているでしょうね。」

 

もしボールを手にしたアントワーヌさんや、フィリップさん、アルフォンスさんをこの村で見つけたら、きっとその場所はマローヌ谷やピュイ・ヴィオラン山を一望できるバルーズ広場だ。もしこの場所からの素晴らしいパノラマに勝るものがあるとすれば、気球からの眺めぐらいしか存在しないだろう。

 

地上から離れて眺めるオーヴェルニュの景色は、なぜこんなにも美しいのでしょう。

 

アントワーヌさん:「教会や鐘楼、村の周囲に広がる高原に谷。ここから眺めるサレール村は本当に素晴らしいです。

 

風が皆様を、この村の有名な洗濯場の上空へと運ぶことでしょう。フランスの元大統領夫人ジャッキー・ケネディーさんがまだジャクリーン・ブーヴィエと呼ばれていた1953年に、この村へキャンプをするために訪れ、気取ることなくこの場所で洗濯をしたのです。

村の誇り:サレール牛

住民の本当の誇りは別の所、つまりこの村で肥育方法が確立されたサレール牛にある。見学者を受け入れている牧畜家もいて、アントワーヌさんもある農場で働いている。

 

この美しい牛達は特に高い評価を受けていて、特にチーズは格別である。

 

アントワーヌさん:「この牛のミルクから作られるチーズは特別なのです。なぜならサレール高原で飼育される牛は、リンドウやヘーゼルナッツの薫りなど、多様な味わいを持つミルクを生み出すからです。

 

アントワーヌさんの同僚:「私たちのチーズはやっぱり美味しいね。」

 

アントワーヌさんの育てている数頭の牛は、村の玄関口にある民宿に迎え入れられた。ここではトレーラーハウスに宿泊して元気を取り戻すことが出来る。この村を空から照らす月が四角いキャンバスに映し出され、ロマンチックな一時を演出する。

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※このページでは、フランス2のテレビ番組「Le Village préféré des Français」の公式チャンネルから、各村の紹介を取り上げ、運営者が日本語でまとめの記事を作成しています。

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