サン・サフォラン

Saint-Saphorin

ブドウ畑と湖の煌めきに包まれた村

太陽の光をいっぱいに浴びるレマン湖沿いに佇む村サン・サフォラン。村を取り囲むラヴォー地区のブドウ畑は、ユネスコの世界文化遺産登録を受けており、石垣の段々畑にブドウが実る光景は風情に溢れている。

 

563年にレマン湖対岸の崖が崩れたことにより発生したトレデュナム(Tauredunum)と呼ばれる津波により、一時この村は土砂に飲み込まれた。そのため、中世にはラテン語の「砂利」に由来する「グレロル(Glérolles)」の名で呼ばれていた。それでも、当時のローザンヌ司教マリウスはこの地に再び教会を建設することを決意した。その教会が聖サンフォニオに捧げられたことが現在の村の名前の由来になっている。

 

このように当初サン・シンフォリアン教会はローザンヌのカトリック司教区に属していたが、16世紀の宗教革命の際に改宗したため現在はプロテスタント教会となっている。1520年の教会はゴシック様式の風格ある外観が特徴的で、590年頃に建てられたガロ・ロマン期の教会も地下に眠っている。集落を見守るように教会の塔が顔を覗かせ、青銅で出来た大きな鐘が心地よい音色を響かせる。教会の向かいにあるププリエ広場では、空高く伸びる1本の木の下に人々が集まり、いつも楽し気な会話が交わされている。

 

この村を訪れたらぜひとも味わいたいのが、繊細で多様な香りを楽しめるラヴォーの白ワインである。サン・サフォランの位置するレマン湖の北側には、太陽の光、レマン湖から反射する光、そして石垣に蓄えられた輻射熱という“3つの太陽”の条件が備わっており、上質なワインブドウを育む。特にスイス原産のシャスラ種を用いた白ワインは、レマン湖特産の魚料理パーチのムニエルと相性抜群である。

 

村の周りに広がるワインブドウの段々畑を見ながら周囲を散策するのも気持ちが良い。レマン湖を背景に集落がブドウ畑に溶け込む絶景は、まるで絵葉書を眺めているかのようである。また4月から10月の週末には、ブドウ畑のすぐ横を走りながらラヴォー地区の村々をめぐる観光ミニ列車プティトランが運航しており、訪れる人々を楽しませている。

 

中世の面影が残る狭く入り組んだ石畳の道沿いには、ワイン醸造所や貯蔵庫などが点在する。軒先をブドウの木々やワイン樽をモチーフにしたオブジェで飾られた民家が、さり気なく村の誇りを感じさせる。ワイン造りと共に営まれてきた人々の暮らしが今も残るこの村には、美しい田園風景が広がっている。

ヴォー州サン・サフォラン(サンサフォラン)/Saint-Saphorin (VAUD)

面積:0,89 km2 

人口:391人(2018年現在)

公共交通機関の場合:

ジュネーヴ・コルナヴァン駅(Genève-Cornavin)もしくはジュネーヴ空港駅(Genève-Aéroport)からスイス連邦鉄道に乗って、ローザンヌ駅(Lausanne)で乗り換え、サン・サフォラン駅(St-Saphorin)駅下車。(約1時間10分)

車の場合:

ベルンから100km(約1時間10分)

ジュネーヴから90km(約1時間)

チューリッヒから210km(約2時間10分)

飛行機の場合:

ジュネーヴ・コアントラン国際空港空港から80km(約50分)

バル=ミュールーズ空港から190km(約2時間)

チューリッヒ空港から220km(約2時間10分)

「フランスの最も美しい村」協会 加盟村(2015年より加盟)

世界文化遺産:ユネスコ(U.N.E.S.C.O.)

  • 登録名:ラヴォー地区の葡萄畑(Lavaux, vignoble en terrasses)

A. O. P.(原産地統制呼称制度):スイス連邦農務局

  • A. O. P. ラヴォー・サン・サフォラン(Lavaux St-Saphorin)

2020年03月29日:ページ更新

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