ロカマドゥール/Rocamadour
【黒い聖母マリア像が眠る巡礼の村】
ドルドーニュ渓谷にある断崖絶壁の中腹部に佇むのは、
世界遺産にも指定されるサン・ソヴール聖堂。
12世紀にこの場所で聖アマドゥールの亡骸が発見され、
その後数々の奇跡が引き起こされたことから、
多くの巡礼者が訪れる聖地として村は大きく発展した。
崖の麓には巡礼者を出迎える商店やレストランが建ち並び、
丘の上からは聖地を守るための城が見下ろしている。
ドルドーニュ渓谷にある断崖絶壁の中腹部に佇むのは、
世界遺産にも指定されるサン・ソヴール聖堂。
12世紀にこの場所で聖アマドゥールの亡骸が発見され、
その後数々の奇跡が引き起こされたことから、
多くの巡礼者が訪れる聖地として村は大きく発展した。
崖の麓には巡礼者を出迎える商店やレストランが建ち並び、
丘の上からは聖地を守るための城が見下ろしている。
ドルドーニュ渓谷にある断崖絶壁の中腹部に佇むのは、世界遺産にも指定されるサン・ソヴール聖堂。
12世紀にこの場所で聖アマドゥールの亡骸が発見され、その後数々の奇跡が引き起こされたことから、多くの巡礼者が訪れる聖地として村は大きく発展した。
崖の麓には巡礼者を出迎える商店やレストランが建ち並び、丘の上からは聖地を守るための城が見下ろしている。
1166年に聖アマドゥールの亡骸が岩山の中腹部で発見されて以降、聖地として発展したこの村の名は「アマドゥールの岩山」という意味の言葉に由来する。聖アマドゥールはフランス・ケルシー地方の洞窟に作った小さな礼拝堂に隠居して聖母マリアに祈りを捧げた修道士で、古い伝統では新約聖書のルカの福音書に登場するキリストの弟子ザアカイと同一視されることもある。
この地で起きた奇跡の数々は、1172年に書かれた『奇跡の書』に記されている。それらは病からの回復や捕虜の解放、船乗りや戦争中の人々の保護など多岐にわたり、イングランド王ヘンリー2世の病も治療したと言われている。
1166年に聖アマドゥールの亡骸が岩山の中腹部で発見されて以降、聖地として発展したこの村の名は「アマドゥールの岩山」という意味の言葉に由来する。
聖アマドゥールはフランス・ケルシー地方の洞窟に作った小さな礼拝堂に隠居して聖母マリアに祈りを捧げた修道士で、古い伝統では新約聖書のルカの福音書に登場するキリストの弟子ザアカイと同一視されることもある。
この地で起きた奇跡の数々は、1172年に書かれた『奇跡の書』に記されている。
それらは病からの回復や捕虜の解放、船乗りや戦争中の人々の保護など多岐にわたり、イングランド王ヘンリー2世の病も治療したと言われている。
サン・ソヴール聖堂の中核をなすサン・ソヴール・バジリカ教会は、ロマネスク様式からゴシック様式への転換期にあった11~13世紀にかけて建てられた。聖アマドゥールの亡骸は12世紀に造られたサン・タマドゥール地下礼拝堂に祀られ、宗教戦争中の1562年に焼失したものの、その一部が住民によって回収され聖遺物として保管された。
サン・ソヴール聖堂とサン・タマドゥール地下礼拝堂は「フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」の一部としてユネスコの世界遺産にも登録されている。聖堂(sanctuaire)は教会と地下礼拝堂のほか、7つの礼拝堂から構成されている。
サン・ソヴール聖堂の中核をなすサン・ソヴール・バジリカ教会は、ロマネスク様式からゴシック様式への転換期にあった11~13世紀にかけて建てられた。
聖アマドゥールの亡骸は12世紀に造られたサン・タマドゥール地下礼拝堂に祀られ、宗教戦争中の1562年に焼失したものの、その一部が住民によって回収され聖遺物として保管された。
サン・ソヴール聖堂とサン・タマドゥール地下礼拝堂は「フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」の一部としてユネスコの世界遺産にも登録されている。
聖堂(sanctuaire)は教会と地下礼拝堂のほか、7つの礼拝堂から構成されている。
この村の象徴ともいえる黒い聖母像は、サン・ソヴール教会のすぐ脇に佇むノートルダム礼拝堂に祀られている。『奇跡の礼拝堂』の名でも知られており、子供を膝の上に抱えるマリア様を拝むために千年近くに渡って敬虔な信者たちがこの村を訪れ続けている。
また天井には14世紀に造られた『奇跡の鐘』が吊り下げられている。海に出た船を海難事故から救うため、早朝に1度だけ鐘が鳴らされる。その他にも建物の外側には、14~15世紀にかけて多く描かれた主題『三人の生者と三人の死者』を描いた15世紀の壁画や、『受胎告知』と『聖母のエリザベト訪問』を描いた12世紀の壁画などがある。
この村の象徴ともいえる黒い聖母像は、サン・ソヴール教会のすぐ脇に佇むノートルダム礼拝堂に祀られている。
『奇跡の礼拝堂』の名でも知られており、子供を膝の上に抱えるマリア様を拝むために千年近くに渡って敬虔な信者たちがこの村を訪れ続けている。
また天井には14世紀に造られた『奇跡の鐘』が吊り下げられている。
海に出た船を海難事故から救うため、早朝に1度だけ鐘が鳴らされる。
その他にも建物の外側には、14~15世紀にかけて多く描かれた主題『三人の生者と三人の死者』を描いた15世紀の壁画や、『受胎告知』と『聖母のエリザベト訪問』を描いた12世紀の壁画などがある。
ノートルダム礼拝堂の脇にある岩肌には、伝説の剣デュランダルが刺さっている。この剣はフランスの叙事詩『ローランの歌』に登場し、8世紀に初代神聖ローマ皇帝が甥である騎士ローランに授けたとされるものである。
伝説によればイスラム軍との激しい戦を繰り広げる中で英雄となったローランだったが、戦闘中に大きな怪我を負ってしまう。剣が敵の手に渡ることを恐れたローランは岩に叩き付け割ろうとしたが、その刃には傷一つ付かなかった。そこで大天使ミカエルの助けを借りて剣を空中へと力強く放ると、遠く離れたこの地に突き刺さったのだと言われている。
ノートルダム礼拝堂の脇にある岩肌には、伝説の剣デュランダルが刺さっている。
この剣はフランスの叙事詩『ローランの歌』に登場し、8世紀に初代神聖ローマ皇帝が甥である騎士ローランに授けたとされるものである。
伝説によればイスラム軍との激しい戦を繰り広げる中で英雄となったローランだったが、戦闘中に大きな怪我を負ってしまう。
剣が敵の手に渡ることを恐れたローランは岩に叩き付け割ろうとしたが、その刃には傷一つ付かなかった。
そこで大天使ミカエルの助けを借りて剣を空中へと力強く放ると、遠く離れたこの地に突き刺さったのだと言われている。
サン・ソヴール聖堂から続く『苦難の道』を進めば、岩山の頂に佇むロカマドゥール城にたどり着く。道中は急勾配な坂道となっているが、木陰が生み出すひんやりとした空気の中を進むことの出来る心地よい散歩道となっている。
ロカマドゥール城は聖堂を防衛するための城塞として14世紀に建てられ、その後は司祭が生活するための住居としても用いられた。城壁の上からはアズルー渓谷と麓の集落を望む、素晴らしいパノラマが広がっている。
サン・ソヴール聖堂から続く『苦難の道』を進めば、岩山の頂に佇むロカマドゥール城にたどり着く。
道中は急勾配な坂道となっているが、木陰が生み出すひんやりとした空気の中を進むことの出来る心地よい散歩道となっている。
ロカマドゥール城は聖堂を防衛するための城塞として14世紀に建てられ、その後は司祭が生活するための住居としても用いられた。
城壁の上からはアズルー渓谷と麓の集落を望む、素晴らしいパノラマが広がっている。
サン・ソヴール聖堂へと続く大階段は、全部で216段続いている。富める者にも貧しい者にも平等に課せられた最後の試練であり、敬虔な信者は自らの罪を悔い改めるために膝をつきながらよじ登ることもある。
階段前の参拝道には、巡礼者を迎えるためのレストランやカフェ・土産物屋が軒を連ねる。背景の崖肌に溶け込むような色合いの石灰岩で建てられた民家は、ローズと呼ばれる茶褐色の板石で葺かれ、統一的で美しい街並みを形成している。
サン・ソヴール聖堂へと続く大階段は、全部で216段続いている。
富める者にも貧しい者にも平等に課せられた最後の試練であり、敬虔な信者は自らの罪を悔い改めるために膝をつきながらよじ登ることもある。
階段前の参拝道には、巡礼者を迎えるためのレストランやカフェ・土産物屋が軒を連ねる。
背景の崖肌に溶け込むような色合いの石灰岩で建てられた民家は、ローズと呼ばれる茶褐色の板石で葺かれ、統一的で美しい街並みを形成している。
この村の名を冠した、ロカマドゥール・チーズは名物として多くの人々に愛されてきた。フランス南西部では山羊のミルクから作られるこのチーズをカベクー(cabécou)と呼ぶことから、カベクー・ド・ロカマドゥールの名で呼ばれることもある。
その歴史は古く、15世紀にはこの小さな円盤状のチーズを税金の代わりに収めたとの記録が残る。熟成期間が1週間ほどと短いのが特徴的で、フレッシュでクリーミーな味わいが魅力となっている。
この村の名を冠した、ロカマドゥール・チーズは名物として多くの人々に愛されてきた。
フランス南西部では山羊のミルクから作られるこのチーズをカベクー(cabécou)と呼ぶことから、カベクー・ド・ロカマドゥールの名で呼ばれることもある。
その歴史は古く、15世紀にはこの小さな円盤状のチーズを税金の代わりに収めたとの記録が残る。
熟成期間が1週間ほどと短いのが特徴的で、フレッシュでクリーミーな味わいが魅力となっている。
ロット県ロカマドゥール(ロカマドール)/Rocamadour (LOT)
面積:49,42 km2
人口:623人(2019年現在)
世界文化遺産:ユネスコ(U.N.E.S.C.O.)
登録建築物:サン・ソヴール聖堂(Basilique Saint-Sauveur)とサン・タマドゥール地下礼拝堂(crypte Saint-Amadour)
A. O. C.(原産地統制呼称制度):フランス農林省
写真1枚目:Photoed by SchrijverijDrenthe – pixabay.com
写真2枚目:Photoed by Lukas Koster – Flickr
写真3枚目:Photoed by Phillip Capper – Flickr
写真4枚目:Photoed by Grégory Tonon – Flickr
写真5枚目:Photoed by Damien – Flickr
写真6枚目:Photoed by Eneko Bidegain – Flickr
写真7枚目:Photoed by Simone Ramella – Flickr
写真8枚目:Photoed by Jean Weber – Flickr
写真9枚目:Photoed by Luc Coekaerts – Flickr
写真10枚目:Photoed by alexasheremet – pixabay.com
2022年7月13日:ページ更新
コレーズ県の中核都市ブリーヴ・ラ・ガイヤルドから、「ロカマドゥール・パディラック駅」まで電車が運行しています。ただし、村の名前が入っているもののロカマドゥール中心市街地までは徒歩で1時間ほどかかるので注意してください。
周辺に美しい村が集中するこの地域は、一日に数カ所の村を巡ることが出来るため、可能ならば車を手配するのがお勧めです。
パリ・オステルリッツ駅(Paris Austerlitz)、ボルドー・サンジャン駅(Bordeaux Saint-Jean)駅もしくはトゥールーズ・マタビオ駅(Toulouse-Matabiau)からTGVに乗って、ブリーヴ・ラ・ガイヤルド駅(Brive-la-Gaillarde)駅下車(それぞれ約4時間20分、2時間30分、2時間30分)
ブリーヴ・ラ・ガイヤルド駅からSNCFに乗って、ロカマドゥール・パディラック(Rocamadour Padirac)駅下車(約50分)
ロカマドゥール・パディラック駅前から徒歩で、ロカマドゥール中心市街地へ(約1時間)
ボルドー(Bordeaux)から260km(約3時間10分)
トゥールーズ(Toulouse)から170km(約2時間10分)
ボルドー・メリニャック空港(Aéroport de Bordeaux-Mérignac)から270km(約3時間10分)
トゥールーズ・ブラニャック空港(Aéroport de Toulouse – Blagnac)から170km(約2時間)
村内がオレンジに輝く夕暮れ時や、夜のライトアップ、朝霧に包まれた街並みなど、時間によって様々な表情を見せるのが美しい村の魅力。
フランスの最も美しい村の予約はbooking.comが便利で、毎回お世話になっています。ロカマドゥールにあるお勧めの宿を紹介いたしますので参考にして頂ければ幸いです。
Booking.comの総合スコア9.2と高評価なこの宿泊施設は、17世紀の屋敷を改装した雰囲気のあるホテル。豊かな自然を眺めながらのんびりとした時間を過ごすことの出来る、プライベートプールも備えています。お部屋によっては、このホテルの名前にもなっている塔の中の一室にも泊まることが出来ますよ。中心市街地まで2kmほど離れているので、車で移動できる方にお勧め。宿泊者のニーズに応じた様々なグレードの部屋があり、料金は2名1泊で150€~200€(朝食別)です。
また5人まで宿泊可能な客室もあるので、ご家族でのご利用もお勧めです(5名1泊で260€)
Booking.comの総合スコア9.0と高評価なこの宿泊施設は、中心市街地に位置しているため村の散策に便利。15世紀の屋敷を改装しており、大きな暖炉と木の階段がエントランスで宿泊客を迎えています。白を基調とした客室は、清潔感のあるシンプルで過ごしやすい空間。併設されたレストランでは、この村自慢のロカマドゥール・チーズはもちろん、フランス南西部の特産品を使った本格フレンチ料理を楽しむことが出来ますよ。宿泊者のニーズに応じた様々なグレードの部屋があり、料金は2名1泊で90€~130€(朝食別)です。
【一緒に訪れたい美しい村】
ロカマドゥールから車で40分(30km)
ロカマドゥールから車で40分(30km)
ロカマドゥールから車で40分(30km)
ロカマドゥールから車で50分(40km)
ロカマドゥールから車で50分(40km)
ロカマドゥールから車で1時間20分(70km)