ボルドー/Bordeaux

 

【ワイン貿易で栄えた「月の港」】

 

フランスではパリの次に多くの建物が重要文化財として保護され、

ユネスコの世界遺産にも登録される気品ある街並みが楽しめる。

街の中央を流れるガロンヌ川沿いで生産される、

ボルドーワインの貿易都市として栄えたこの街。

ブルス広場の水鏡が映しだす幻想的な光景に、

潜水艦基地跡の係留池に浮かび上がるデジタル・アートなど、

水を基調とした新名所が「月の港」を彩る。

ボルドー/Bordeaux

 

【ワイン貿易で栄えた「月の港」】

 

フランスではパリの次に多くの建物が重要文化財として保護され、ユネスコの世界遺産にも登録される気品ある街並みが楽しめる。

 

街の中央を流れるガロンヌ川沿いで生産される、ボルドーワインの貿易都市として栄えたこの街。

 

ブルス広場の水鏡が映しだす幻想的な光景に、潜水艦基地跡の係留池に浮かび上がるデジタル・アートなど、水を基調とした新名所が「月の港」を彩る。




世界遺産:「月の港」ボルドー

 

二千年以上の歴史を持つこの港町の中心市街地は、2007年にユネスコの世界遺産にも登録された。三日月のような曲線を描いて流れるガロンヌ川に沿って街が広がることから、「月の港」の愛称で親しまれている。

 

特に12世紀にはイギリスやオランダを結ぶ、アンジュー帝国屈指の貿易港として栄え、18世紀に飛躍的な発展を遂げる。その時代に整備された調和のとれた都市計画と古典派様式の重厚な建物の数々が織りなす街並みは、宗教的影響を離れて理性によって世界を把握しようという啓蒙主義の最高傑作と謳われている。

世界遺産:「月の港」ボルドー

二千年以上の歴史を持つこの港町の中心市街地は、2007年にユネスコの世界遺産にも登録された。

 

三日月のような曲線を描いて流れるガロンヌ川に沿って街が広がることから、「月の港」の愛称で親しまれている。

 

特に12世紀にはイギリスやオランダを結ぶ、アンジュー帝国屈指の貿易港として栄え、18世紀に飛躍的な発展を遂げる。

 

その時代に整備された調和のとれた都市計画と古典派様式の重厚な建物の数々が織りなす街並みは、宗教的影響を離れて理性によって世界を把握しようという啓蒙主義の最高傑作と謳われている。

ブルス広場の水鏡

 

18世紀に行われた都市計画を代表する場所が、ガロンヌ川に面して佇むブルス広場。周囲に建ち並ぶ建物は、フランス王室お抱えの18世紀を代表する建築家ジャック・ガブリエル父子が手掛けたもの。新古典様式特有の柱を基調とした建物は、合理性を追求する中で生まれた左右対称美が楽しめる。

 

そんなこの街のシンボルである広場をより一層魅力的なものにしているのが、2006年に誕生した「水鏡」。日中は水のミストが幻想的な空間を演出し、夜は花崗岩の石板の上に張られた2cmの水面がオレンジ色の光を反射し美しい建築物群を映し出す。

ブルス広場の水鏡

18世紀に行われた都市計画を代表する場所が、ガロンヌ川に面して佇むブルス広場。

 

周囲に建ち並ぶ建物は、フランス王室お抱えの18世紀を代表する建築家ジャック・ガブリエル父子が手掛けたもの。

 

新古典様式特有の柱を基調とした建物は、合理性を追求する中で生まれた左右対称美が楽しめる。

 

そんなこの街のシンボルである広場をより一層魅力的なものにしているのが、2006年に誕生した「水鏡」。

 

日中は水のミストが幻想的な空間を演出し、夜は花崗岩の石板の上に張られた2cmの水面がオレンジ色の光を反射し美しい建築物群を映し出す。

ボルドー大劇場

 

新古典派様式の街並みを語るうえで欠かすことが出来ないもう一つの建物が、ボルドー大劇場(グラン・テアトル)。18世紀にフランスで活躍した建築家ヴィクトル・ルイによって建てられ、ヴェルサイユやトリノのオペラ座と並ぶ、その時代の最も美しい劇場と称賛されている。

 

正面には12本のコリント式の柱が配置され、それぞれの円柱の上からは12体の女神が広場を見守っている。側面はアーケードになっていることから、当初は商人による市も催されていたと考えられている。また18世紀にフランス人芸術家クロード・ロバンによって描かれた、劇場を彩る華やかな丸天井も見ごたえがある。

ボルドー大劇場

新古典派様式の街並みを語るうえで欠かすことが出来ないもう一つの建物が、ボルドー大劇場(グラン・テアトル)。

 

18世紀にフランスで活躍した建築家ヴィクトル・ルイによって建てられ、ヴェルサイユやトリノのオペラ座と並ぶ、その時代の最も美しい劇場と称賛されている。

 

正面には12本のコリント式の柱が配置され、それぞれの円柱の上からは12体の女神が広場を見守っている。

 

側面はアーケードになっていることから、当初は商人による市も催されていたと考えられている。

 

また18世紀にフランス人芸術家クロード・ロバンによって描かれた、劇場を彩る華やかな丸天井も見ごたえがある。

世界遺産:サン・タンドレ大聖堂

 

世界遺産「フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」を構成する、3つの由緒ある教会が佇むこの街。その中で最も歴史ある教会がサン・タンドレ大聖堂で、その歴史は3世紀に遡ることが出来る。11世紀にこの地域の司教座が置かれ、大聖堂として認められた。

 

12世紀に再建された際に、アンジュー様式(プランタジネット様式)ゴシック建築が採用され、教会内は天井に向かって花開くように広がる柱によって彩られている。また建物北側の「王の門」に描かれたタンパン彫刻「最後の審判」は、フランスゴシック美術の傑作として名高い。大聖堂の東に独立して佇む鐘楼ペイ・ベルラン塔は高さ75mにも達し、ボルドーの街を一望できる人気スポットとなっている。

世界遺産:サン・タンドレ大聖堂

世界遺産「フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」を構成する、3つの由緒ある教会が佇むこの街。

 

その中で最も歴史ある教会がサン・タンドレ大聖堂で、その歴史は3世紀に遡ることが出来る。

 

11世紀にこの地域の司教座が置かれ、大聖堂として認められた。

 

12世紀に再建された際に、アンジュー様式(プランタジネット様式)ゴシック建築が採用され、教会内は天井に向かって花開くように広がる柱によって彩られている。

 

また建物北側の「王の門」に描かれたタンパン彫刻「最後の審判」は、フランスゴシック美術の傑作として名高い。

 

大聖堂の東に独立して佇む鐘楼ペイ・ベルラン塔は高さ75mにも達し、ボルドーの街を一望できる人気スポットとなっている。

世界遺産:サン・ミシェル大聖堂

 

同じく世界遺産を構成するサン・ミシェル・バジリカ教会は14世紀に建てられ、フランボワイヤン・ゴシック様式の華やかな外観が印象的。建物のすぐ脇に独立して佇む鐘楼の高さは114mにも及び、ルーアン、ストラスブールに次ぐフランスで3番目の高さを誇る。

 

元々は街を囲む城壁の外にあった教会を再建する形で引き継ぎ、司教座聖堂参事会員が集う場となったことで中世には多くの巡礼者が訪れた。1903年にはその宗教的重要性が認められ、バジリカ聖堂を名乗ることが認められている。地下礼拝堂にはかつて多くのミイラが眠っていたことでも有名で、1843年にはフランスを代表する作家ヴィクトル・ユゴーも訪れたとの逸話が残されている。

世界遺産:サン・ミシェル大聖堂

同じく世界遺産を構成するサン・ミシェル・バジリカ教会は14世紀に建てられ、フランボワイヤン・ゴシック様式の華やかな外観が印象的。

 

建物のすぐ脇に独立して佇む鐘楼の高さは114mにも及び、ルーアン、ストラスブールに次ぐフランスで3番目の高さを誇る。

 

元々は街を囲む城壁の外にあった教会を再建する形で引き継ぎ、司教座聖堂参事会員が集う場となったことで中世には多くの巡礼者が訪れた。

 

1903年にはその宗教的重要性が認められ、バジリカ聖堂を名乗ることが認められている。

 

地下礼拝堂にはかつて多くのミイラが眠っていたことでも有名で、1843年にはフランスを代表する作家ヴィクトル・ユゴーも訪れたとの逸話が残されている。

世界遺産:サン・スラン大聖堂

 

聖地巡礼路にまつわる世界遺産として登録される3つ目の宗教建築は、サン・スラン教会。その歴史は4世紀に遡り、古代の墓地があった場所に建てられたと考えられている。現在の建物は1820年に大きな改築が施されたもので、新古典様式のファサードが街並みと見事に調和している。

 

玄関扉の一部や基本的な構造は、建設が開始された11世紀ロマネスク様式の原型を留めている。また4世紀にこの街の司教を務めた聖スランや、ボルドーの初代司教を務めたと伝えられ巡礼者から多くの信仰を集めた聖フォールの聖遺物などが祀られている地下礼拝堂も必見。

世界遺産:サン・スラン大聖堂

聖地巡礼路にまつわる世界遺産として登録される3つ目の宗教建築は、サン・スラン教会。

 

その歴史は4世紀に遡り、古代の墓地があった場所に建てられたと考えられている。

 

現在の建物は1820年に大きな改築が施されたもので、新古典様式のファサードが街並みと見事に調和している。

 

玄関扉の一部や基本的な構造は、建設が開始された11世紀ロマネスク様式の原型を留めている。

 

また4世紀にこの街の司教を務めた聖スランや、ボルドーの初代司教を務めたと伝えられ巡礼者から多くの信仰を集めた聖フォールの聖遺物などが祀られている地下礼拝堂も必見。

シテ・デュ・ヴァン

 

ボルドーという名前を聞いて、多くの人々が真っ先に思い浮かべるのはワイン。そんなこの街の名物をテーマに文化と観光の中心的な施設として作られたのが、2016年にオープンしたワインの博物館であるシテ・デュ・ヴァン。建物はブドウの株をイメージしており、グラスの中で渦巻くワインとガロンヌ川の流れを想起させる流線形のデザインが特徴となっている。

 

マルチメディアを駆使した遊び心溢れる展示の中で、世界中のワインの歴史や品種、製造方法などが学べるようになっている。最上階の展望台で好きなワイン(ぶどうジュースもあり)を試飲できるほか、併設されたレストランやショップでは様々な産地のワインを味わったり購入したりできる。

シテ・デュ・ヴァン

ボルドーという名前を聞いて、多くの人々が真っ先に思い浮かべるのはワイン。

 

そんなこの街の名物をテーマに文化と観光の中心的な施設として作られたのが、2016年にオープンしたワインの博物館であるシテ・デュ・ヴァン。

 

建物はブドウの株をイメージしており、グラスの中で渦巻くワインとガロンヌ川の流れを想起させる流線形のデザインが特徴となっている。

 

マルチメディアを駆使した遊び心溢れる展示の中で、世界中のワインの歴史や品種、製造方法などが学べるようになっている。

 

最上階の展望台で好きなワイン(ぶどうジュースもあり)を試飲できるほか、併設されたレストランやショップでは様々な産地のワインを味わったり購入したりできる。

グロース・クロッシュ

 

かつてこの街が城壁に囲まれた都市だった時代の面影を今に伝えているのが、グロース・クロッシュの名で呼ばれる時計塔。13世紀の城門を改築する形で15世紀に建てられ、フランスに現存する最も古い鐘楼の一つに数えられている。

 

その名はフランス語で「巨大な鐘」を意味し、中央に吊り下げられた鐘は今でも年に数回ほど音色を響かせている。イギリスを象徴する動物である金獅子が塔の上に飾られているのは、この街がイングランド王の治めていたギュイエンヌ公国の首都だった時代の名残である。

グロース・クロッシュ

かつてこの街が城壁に囲まれた都市だった時代の面影を今に伝えているのが、グロース・クロッシュの名で呼ばれる時計塔。

 

13世紀の城門を改築する形で15世紀に建てられ、フランスに現存する最も古い鐘楼の一つに数えられている。

 

その名はフランス語で「巨大な鐘」を意味し、中央に吊り下げられた鐘は今でも年に数回ほど音色を響かせている。

 

イギリスを象徴する動物である金獅子が塔の上に飾られているのは、この街がイングランド王の治めていたギュイエンヌ公国の首都だった時代の名残である。

カイヨ門とピエール橋

 

15世紀後半に建てられた、カイヨ門もかつてこの街へ入るための城門の一つだった。14世紀の城壁の一部を新たに城門に建て替えたため防衛的で重厚な外観でありながら、フランス国王シャルル8世がイタリア・フォルノーヴォの戦いでの勝利を祝して建てた凱旋門でもあるため華やかな装飾も施されている。

 

建物にも入ることが可能で、最上階の窓からはこの街で最も古い橋であるピエール橋が架けられたガロンヌ川の美しい流れを望むことが出来る。ピエール橋は1822年に完成し、建設を命じたフランス皇帝ナポレオン・ボナパルトの文字数と同じ17個のアーチで構成されている。

カイヨ門とピエール橋

15世紀後半に建てられた、カイヨ門もかつてこの街へ入るための城門の一つだった。

 

14世紀の城壁の一部を新たに城門に建て替えたため防衛的で重厚な外観でありながら、フランス国王シャルル8世がイタリア・フォルノーヴォの戦いでの勝利を祝して建てた凱旋門でもあるため華やかな装飾も施されている。

 

建物にも入ることが可能で、最上階の窓からはこの街で最も古い橋であるピエール橋が架けられたガロンヌ川の美しい流れを望むことが出来る。

 

ピエール橋は1822年に完成し、建設を命じたフランス皇帝ナポレオン・ボナパルトの文字数と同じ17個のアーチで構成されている。

ボルドー美術館

 

パリのルーヴル美術館などと同様、フランス革命後に集められたコレクションが中心となって1801年に開業した歴史ある美術館。現在の建物は18世紀後半に再建されたもので、隣接する1783年に建てられたボルドー市庁舎(ロアン宮)と見事に調和している。南館は15~18世紀まで、北館は19世紀~20世紀までの美術品が展示されている。

 

ブリューゲルやルーベンス、ヴァン・ダイクなどバロック期フランドル学派の絵画に加え、17世紀のオランダ人芸術家のコレクションが特に充実している。また「新古典主義」の代表的な画家として知られるタイヤソンをはじめ、ボルドーや近郊の街出身の芸術家の作品も数多く展示されている。

ボルドー美術館

パリのルーヴル美術館などと同様、フランス革命後に集められたコレクションが中心となって1801年に開業した歴史ある美術館。

 

現在の建物は18世紀後半に再建されたもので、隣接する1783年に建てられたボルドー市庁舎(ロアン宮)と見事に調和している。

 

南館は15~18世紀まで、北館は19世紀~20世紀までの美術品が展示されている。

 

ブリューゲルやルーベンス、ヴァン・ダイクなどバロック期フランドル学派の絵画に加え、17世紀のオランダ人芸術家のコレクションが特に充実している。

 

また「新古典主義」の代表的な画家として知られるタイヤソンをはじめ、ボルドーや近郊の街出身の芸術家の作品も数多く展示されている。

ボルドー現代美術館とバッサン・ド・リュミエール

 

芸術に興味があるなら、1984年に開業したボルドー現代美術館も併せて訪れてみると良い。19世紀に植民地時代の貿易品を保管する倉庫だった建物が用いられており、エレベーターの奥の壁には1980 年代アメリカを代表する芸術家キース・ヘリングの作品が直接描かれているなどユニークな展示が楽しめる。

 

また2020年に開業したばかりのデジタル・アートの美術館、バッサン・ド・リュミエールも必見。第2次世界大戦中にドイツ軍が建設した潜水艦基地跡を舞台に、美術史を彩る巨匠をテーマに音と光を駆使した没入型デジタルインスタレーションが催される。4つの巨大な係留池の水面に反射する映像は、他にはない幻想的な雰囲気を演出している。

ボルドー現代美術館とバッサン・ド・リュミエール

芸術に興味があるなら、1984年に開業したボルドー現代美術館も併せて訪れてみると良い。

 

19世紀に植民地時代の貿易品を保管する倉庫だった建物が用いられており、エレベーターの奥の壁には1980 年代アメリカを代表する芸術家キース・ヘリングの作品が直接描かれているなどユニークな展示が楽しめる。

 

また2020年に開業したばかりのデジタル・アートの美術館、バッサン・ド・リュミエールも必見。

 

第2次世界大戦中にドイツ軍が建設した潜水艦基地跡を舞台に、美術史を彩る巨匠をテーマに音と光を駆使した没入型デジタルインスタレーションが催される。

 

4つの巨大な係留池の水面に反射する映像は、他にはない幻想的な雰囲気を演出している。

ボルドーについて詳しく知りたい!

基本情報

ジロンド県ボルドー/Bordeaux (GIRONDE)

面積:49,36 km2

人口:26万人(2020年現在)

写真1枚目:Photoed by JonathanRieder – pixabay.com

写真2枚目:Photoed by mancat49 – pixabay.com

写真3枚目:Photoed by Geralbe – pixabay.com

写真5枚目:Photoed by oliversteffeneble – pixabay.com

写真6, 16枚目:Photoed by juliacasado1 – pixabay.com

写真7, 9, 12, 14枚目:Photoed by Lgraniczny – pixabay.com

写真8枚目:Photoed by Olzheim – pixabay.com

写真10枚目:Photoed by Licya – pixabay.com

写真11枚目:Photoed by Lgraniczny – pixabay.com

写真13枚目:Photoed by Skitterphoto – pixabay.com

写真15枚目:Photoed by Karabo – pixabay.com

2023年4月23日:ページ更新

行き方

パリからTGVに乗って2時間ほどで訪れることが出来ます。また、ボルドー・メリニャック空港を利用するのも便利です。

 

ボルドーワインの産地やフランス南西部および大西洋岸に点在する小さな村巡りの拠点の街としてもお勧めですよ。

パリ・モンパルナス駅(Paris Montparnasse 1 et 2)からTGVに乗って、ボルドー・サン・ジャン駅(Bordeaux Saint-Jean)下車。(約2時間10分)

パリから590km(約6時間10分)

パリ・シャルル・ド・ゴール国際空港から620km(約6時間50分)

ミシュラン星付きレストラン

2023年のミシュランガイドで星を獲得した、9つのレストラン(2つ星1店、1つ星8店)を紹介させて頂きます。

最高のおもてなしを約束する高級ホテルグループ、インターコンチネンタル・ホテルの中に店を構える、この街で唯一ミシュラン2つ星を獲得したレストラン。イギリス出身シェフのゴルドン・ラムセ氏がボルドー近郊で採れる食材を再解釈し、最高の料理へと昇華させたプロセスは、まるでボルドー・ワインとイギリスの切っても切れない歴史を反映しているかの様です。

 

前菜二皿+魚料理+肉料理+デザートの5品で構成されたコースは、195€から。1,000本以上常備しているワインの内、実に3分の2がボルドー産を取り揃えており、ソムリエが料理に合わせて最高の組み合わせのワインを提供してくれますよ。

この街一番の人気観光地である、水鏡で有名なブルス広場に面して佇むレストラン。ボルドーが世界遺産の街として評価される理由となった、18世紀新古典派様式の建物の中で食事を楽しむことが出来ます。

 

前菜+メイン+デザートで構成される、平日お昼のコースは57€から。同じ建物の中で同系列のビストロやバーも営業しているので、もう少し手頃な値段で雰囲気だけでも味わいたいという方は試してみるのも良いでしょう。

こちらも世界遺産の街ボルドーを建築物、ボルドー大劇場の中に佇むわずか12席のレストラン。まるで演劇のお芝居を見ているかのように、メディアなどで精力的に活動する名物シェフ、フィリップ・エチュベスト氏自らが作りたての料理をサーブしてくれる新感覚の食事を体験できます。

 

9品で構成される180€のコースには、75€で料理に合わせた6種のグラスワインを追加することが出来ます。同じ建物の中で同系列のブラッスリーが営業しているので、もう少し手頃な値段で雰囲気だけでも味わいたいという方は試してみるのも良いでしょう。

先ほどのキャトリエーム・ミュール同様、フィリップ・エチュベスト氏が手掛けるもう一つのレストランがこのお店。市場に面する美しい邸宅では、まるでお家に招待されたかのような雰囲気の中で食事を楽しむことが出来ます。

 

ボルドー初の3つ星レストランを目指してオープンしたレストランは、220€のコースのみの提供。料理の奥深さを知る小旅行へと、ぜひ出かけてみてくださいね。

イタリア・サルディーニャ島出身のシェフが作り出す、絶品イタリアンを味わえるのがこのレストラン。貝や甲殻類、魚など新鮮な海の幸をベースにした料理は、絶品の一言です。

 

前菜+メインもしくはメイン+デザートで構成される、平日お昼のコースは35€から。週替わりのガストロノミーコースは95€からで、シェフのアイデアが余すことなく詰め込まれています。

ミシュラン3つ星を獲得したこともある名店ラ・コテ・サン・ジャックや、先にも紹介したこの街の老舗ロブセルヴァトワール・デュ・ガブリエルで修行したヴィクトル・オストロンゼック氏。33歳の若さで独立した若き天才シェフは、瞬く間にミシュランの星を獲得しました。

 

前菜+メイン+デザートで構成される、平日お昼のコースは39€から。クリエイティブなアイデアと共に、季節の食材を最高の腕で調理した料理の数々は驚きに満ちています。

ミシュラン星付きレストランだったガロパピーユが、名前も新たに移転オープンした後も、その評価が落ちることはありませんでした。厳選された素材と手の込んだ付け合わせには、驚きのある食材がアクセントを添えます。

 

メニュー表の中から食べたい料理を自由に選ぶスタイルで、3品のコースが45€から。その後は1品15€で追加できます。平日夜のみの営業ですが、日程の都合がつけばお勧めのお店です。

歴史地区からガロンヌ川を挟んで対岸の、閑静なエリアに佇むレストラン。小規模生産者のこだわり食材を用いた、季節感のある見た目にも華やかな料理の数々が魅力となっています。

 

前菜+メイン+デザートの3品で構成されるコースは、50€から。豊かな緑に囲まれたレストランには柔らかな陽の光が差し込み、暖かみのある空間が食事に幸せを運びます。

この街の郊外に位置するこのレストランは、1986年からミシュランの星を獲得し続ける隠れた名店。ボルドー地方の「エショップ」と呼ばれる、伝統的な一軒家で食事を楽しむことが出来ます。

 

前菜+魚料理+肉料理+デザートの4品で構成される、平日お昼のコースは50€からで、グラスワインとコーヒーまたは紅茶を10€で追加できるのも嬉しい所。夫婦で切り盛りする家庭的な雰囲気のレストランですが、その料理の独創性と確かな味は多くの人々を魅了し続けています。

特産品

フランスでも人気の観光地ということもあり、お土産物屋から高級ブランドのブティックまで建ち並んでいるため買い物には困りません。歴史地区にも沢山のお店がありますし、ガロンヌ川沿いに佇むボルドー・ヴィラージュ(Bord’eau Village)というショッピング・センターもお勧めです。

 

ここではボルドーを訪れたらぜひ味わいたい、お勧めの味を紹介させて頂きます。

日本でも最近人気となっているフランス菓子、カヌレはこの街の修道院の発祥と言われています。そして実はカヌレの誕生は、ワイン貿易の中心地ならではの理由に基づいているのです。1つ目に、ワインの不純物を取り除く清澄化のために卵白を用いていたため。その過程で余ってしまう卵黄をふんだんに使ったことから、プリンのようなもっちりとした食感を生み出されました。2つ目は、17世紀以降、三角貿易の拠点の街としての恩恵を受けていたため。中央アメリカのアンティル諸島などから、ワインの代わりに当時貴重だった砂糖やラム酒、バニラといった品々が持ち込まれ、カヌレの原料としても用いられるようになりました。

 

特に有名なお店は「カヌレ・バイヤルドラン(Canelés Baillardran)」と「ラ・トック・キュイヴレ(La Toque Cuivrée)」の2つのお店。その他にも、この街のパティスリーなどで気軽に買うことが出来るので、ぜひお気に入りの味を探してみてくださいね。

ボルドーと言えばワインで、街を歩けばワインバーが数多く建ち並び、気軽に試飲などが出来ます。また世界中の食通を唸らせる産地も点在し、ボルドーワインの頂点に君臨すると言われる5大シャトー(①シャトー・ラフィット・ロスチャイルド、②シャトー・マルゴー、③シャトー・ラトゥール、④シャトー・オー・ブリオン、⑤シャトー・ムートン・ロスチャイルド)は、ジロンド川の左岸のメドック地域に位置しています。

 

この街から日帰りでワイナリーツアーに出かけることも出来るので、拠点の街としてもとてもお勧めです。産地によって味わいの異なる、個性豊かなワインをぜひ試してみてくださいね。

ボルドーの南に位置するポドンサック(Podensac)という小さな村で生まれた食前酒リレ(Lillet)は、フランスでも人気のお酒として知られています。ワインをベースにフルーツリキュールを加えて風味付けしており、爽やかで華やかな味わいが特徴的です。

 

定番は1887に生まれたリレ・ブランで、ボルドー産の白ワインをベースに柑橘系のアロマが楽しめます。その他、ロゼ・ワインをベースにしたリレ・ロゼや、赤ワインをベースにしたリレ・ルージュなどがあるので、ぜひ試してみて下さいね。




ボルドーのお勧めホテル

フランス南西部や大西洋岸にある美しい村々を訪れるなら、ボルドーを拠点にしてみてはいかがでしょうか?

 

ホテルの予約はbooking.comが便利で、毎回お世話になっています。この街にあるお勧めの宿を紹介いたしますので参考にして頂ければ幸いです。

Booking.comの総合スコア9.2と高評価なこの宿泊施設は、この街の中心地に位置している五つ星ホテル。19世紀終わりの邸宅を利用しており、気品ある調度品に飾られたエレガントな内装が印象的。まるでお城にお邪魔しているかのような雰囲気は、忘れられない思い出になる事、間違いありません。宿泊者のニーズに応じて値段が異なり、料金は2名1泊で400€~1100€(朝食別)です。

Booking.comの総合スコア9.4と高評価なこの宿泊施設は、世界遺産「サン・タンドレ大聖堂」まで徒歩5分ほどという立地なので観光にも便利。クラシカルで落ち着きのある内装で、街のイメージとも調和した優雅な滞在を楽しめます。屋上のテラスからはボルドーの美しい街並みを見渡すこともでき、天気の良い日にはそこで朝食をとることも出来ますよ。宿泊者のニーズに応じて値段が異なり、料金は2名1泊で300€~390€(朝食別)です。

Booking.comの総合スコア9.0と高評価なこの宿泊施設は、18世紀の郵便局だった建物を利用して2020年にオープンしたホテル。屋内は綺麗にリノベーションされており、落ち着きのある大人の空間が広がります。中心市街地までも徒歩10分ほどで訪れることが出来るので、この街の観光にも便利な立地です。宿泊者のニーズに応じて値段が異なり、料金は2名1泊で210€~400€(朝食別)です。



Booking.com




ボルドー近郊の美しい村

フランス大西洋岸

アキテーヌ公国の首都が置かれるなど、フランス大西洋岸の中心都市がこのボルドーでした。水辺に石造りの家々が建ち並ぶ街や、白壁にカラフルな雨戸が可愛らしい集落が魅力です。

フランス南西部

美しい村の集中するフランス南西部へと向かう拠点の街としてもお勧め。世界遺産にも登録される巡礼路上の宿場町や、中世の計画都市バスティードなど、特色ある村々ばかりです。