ジュヴレ・シャンベルタン/Gevrey-Chambertin

 

【ナポレオンの愛した最高級ワインの村】

 

「ワインの王様」と称賛されるこの村の赤ワインは、

ナポレオンやヴィクトル・ユゴーに愛された。

世界的に有名な銘醸畑が周囲を取り囲み、

ブドウの葉が陽の光を浴びて輝く夏や

枯れる間際に黄金色に染まる秋は圧巻の光景。

中心市街地にはワイナリーが建ち並び、

ワイン愛好家の聖地として多くの人々が訪れている。

ジュヴレ・シャンベルタン/Gevrey-Chambertin

 

【ナポレオンの愛した最高級ワインの村】

 

「ワインの王様」と称賛されるこの村の赤ワインは、ナポレオンやヴィクトル・ユゴーに愛された。

 

世界的に有名な銘醸畑が周囲を取り囲み、ブドウの葉が陽の光を浴びて輝く夏や枯れる間際に黄金色に染まる秋は圧巻の光景。

 

中心市街地にはワイナリーが建ち並び、ワイン愛好家の聖地として多くの人々が訪れている。




世界遺産:ブルゴーニュ地方のブドウ畑のクリマ

 

ブルゴーニュ地方に存在する33の特級畑(グラン・クリュ)の内、実に9つの畑がこの村の南側に存在している。またブルゴーニュ・ワイン全体の10%程度しか産出されない一級畑(プルミエ)も27カ所認められているなど、最高級ワインの産地として今日も多くのワイン愛好家に親しまれている。

 

このようにクリマと呼ばれる区画分けされた小規模なブドウ畑が集中するこの村は、2015年にユネスコの世界遺産に登録された「ブルゴーニュ地方のブドウ畑のクリマ」を象徴する場所である。細かな土壌や地形の違いが味わいに繊細な違いを生み出すことから、一つ一つのブドウ畑を巡るだけでも楽しい。

世界遺産:ブルゴーニュ地方のブドウ畑のクリマ

ブルゴーニュ地方に存在する33の特級畑(グラン・クリュ)の内、実に9つの畑がこの村の南側に存在している。

 

またブルゴーニュ・ワイン全体の10%程度しか産出されない一級畑(プルミエ)も27カ所認められているなど、最高級ワインの産地として今日も多くのワイン愛好家に親しまれている。

 

このようにクリマと呼ばれる区画分けされた小規模なブドウ畑が集中するこの村は、2015年にユネスコの世界遺産に登録された「ブルゴーニュ地方のブドウ畑のクリマ」を象徴する場所である。

 

細かな土壌や地形の違いが味わいに繊細な違いを生み出すことから、一つ一つのブドウ畑を巡るだけでも楽しい。

村の歴史①:ワイン造りの起源

 

紀元前1世紀には既にブドウの栽培が行われていたこの村は、ガロ・ローマ期の人物の名前に由来して(山の)ジュヴレ村と呼ばれていた。本格的にワイン醸造が行われたのは、ブルゴーニュ公アマルゲールが近郊の村ベーズの大修道院にこの村の土地を与えた7世紀に遡り、「クロ・ド・ベーズ」と呼ばれるブドウ畑の管理を行った。

 

シャンベルタンという名前は、「クロ・ド・ベーズ」近くの畑でブドウを栽培していた農夫の名前に由来している。良質のワインを産出するようになると、彼の死後もフランス語で「ベルタンの畑」の名で呼ばれ続けた。それらの畑は現在も至高の赤ワインを生み出し続けており、前者は「シャンベルタン・クロ・ド・ベーズ」、後者は「シャンベルタン」としてブルゴーニュ特級畑の指定を受けている。

村の歴史①:ワイン造りの起源

紀元前1世紀には既にブドウの栽培が行われていたこの村は、ガロ・ローマ期の人物の名前に由来して(山の)ジュヴレ村と呼ばれていた。

 

本格的にワイン醸造が行われたのは、ブルゴーニュ公アマルゲールが近郊の村ベーズの大修道院にこの村の土地を与えた7世紀に遡り、「クロ・ド・ベーズ」と呼ばれるブドウ畑の管理を行った。

 

シャンベルタンという名前は、「クロ・ド・ベーズ」近くの畑でブドウを栽培していた農夫の名前に由来している。

 

良質のワインを産出するようになると、彼の死後もフランス語で「ベルタンの畑」の名で呼ばれ続けた。

 

それらの畑は現在も至高の赤ワインを生み出し続けており、前者は「シャンベルタン・クロ・ド・ベーズ」、後者は「シャンベルタン」としてブルゴーニュ特級畑の指定を受けている。

村の歴史②:ナポレオンに愛されたワイン

 

18世紀にこの村のブドウ畑の管理を任されたクロード・ジョベール・ド・シャンベルタンの功績は大きく、ワイン商としてドイツ諸国へ販売することで村のワイン産業の発展に大きく貢献した。その際に彼が最も好んだブドウ畑「シャンベルタン」の名を冠して輸出され、瞬く間に高い評判を獲得した。

 

フランス皇帝ナポレオン1世はシャンベルタンのワインしか望まず、遠征の際にもこの村のワインを運ばせていたとの逸話が残されている。「シャンベルタン」という名声から最大限の恩恵を受けるため、1847年に現在の「ジュヴレ・シャンベルタン」へと村名を変更した。

村の歴史②:ナポレオンに愛されたワイン

18世紀にこの村のブドウ畑の管理を任されたクロード・ジョベール・ド・シャンベルタンの功績は大きく、ワイン商としてドイツ諸国へ販売することで村のワイン産業の発展に大きく貢献した。

 

その際に彼が最も好んだブドウ畑「シャンベルタン」の名を冠して輸出され、瞬く間に高い評判を獲得した。

 

フランス皇帝ナポレオン1世はシャンベルタンのワインしか望まず、遠征の際にもこの村のワインを運ばせていたとの逸話が残されている。

 

「シャンベルタン」という名声から最大限の恩恵を受けるため、1847年に現在の「ジュヴレ・シャンベルタン」へと村名を変更した。

ジュヴレ・シャンベルタン城

 

街の外れに佇むジュヴレ・シャンベルタン城は11世紀にその歴史を遡り、最初はクリュニー修道院付属の小修道院として建てられた。12~13世紀にかけて争いが頻発し様々な被害を受けたことから、1257年に要塞化されることが決まり、堀に囲まれ四角い塔をいくつも備えた現在の城のような姿になった。

 

城という名前で呼ばれているものの領主の住まいではなく、宗教活動に必要不可欠なワイン生産に関わる施設であった。建設された当初からブドウ畑に囲まれており、要塞化されたワイン貯蔵庫のような使い方をされた時期もあった。フランス革命によって国有化された後に民間所有となり、以後も細々とワインの生産が続けられている。

ジュヴレ・シャンベルタン城

街の外れに佇むジュヴレ・シャンベルタン城は11世紀にその歴史を遡り、最初はクリュニー修道院付属の小修道院として建てられた。

 

12~13世紀にかけて争いが頻発し様々な被害を受けたことから、1257年に要塞化されることが決まり、堀に囲まれ四角い塔をいくつも備えた現在の城のような姿になった。

 

城という名前で呼ばれているものの領主の住まいではなく、宗教活動に必要不可欠なワイン生産に関わる施設であった。

 

建設された当初からブドウ畑に囲まれており、要塞化されたワイン貯蔵庫のような使い方をされた時期もあった。

 

フランス革命によって国有化された後に民間所有となり、以後も細々とワインの生産が続けられている。

シャンベルタン市場

 

15世紀に入るとフランス国王ルイ12世によって隔週での市を開催する権利が与えられ、市場の建設が行われた。1830年に再建されたものが現在の建物で、1843~2015年までは村役場として用いられていた。

 

2020年に改装工事を終えて、現在はワイン愛好家のための施設として多くの人々を受け入れている。ワインの試飲や購入が可能なほか、ワイン栽培の歴史や文化・風土について学ぶためのスペースが設けられている。観光案内所も併設されているので、村歩きの拠点として気軽に立ち寄る事が出来る。

シャンベルタン市場

15世紀に入るとフランス国王ルイ12世によって隔週での市を開催する権利が与えられ、市場の建設が行われた。

 

1830年に再建されたものが現在の建物で、1843~2015年までは村役場として用いられていた。

 

2020年に改装工事を終えて、現在はワイン愛好家のための施設として多くの人々を受け入れている。

 

ワインの試飲や購入が可能なほか、ワイン栽培の歴史や文化・風土について学ぶためのスペースが設けられている。

 

観光案内所も併設されているので、村歩きの拠点として気軽に立ち寄る事が出来る。

サン・テニャン教会

 

9世紀にその歴史を遡るサン・テニャン教会は、13世紀に再建された時代のロマネスク様式の面影を留めている。とりわけ正面扉は13世紀のものが残り、アーチを支える柱の上部に美しい彫刻が施されている。建物の大部分は14~15世紀にかけて改築されたもので、ゴシック様式の重厚な雰囲気が特徴的である。

 

教会内は黄土色を基調とした落ち着いた雰囲気が漂っており、16世紀の聖ヨハネ像など貴重な宗教美術が祀られている。内陣に入る場所には17~18世紀の墓石がタイル状に敷かれており、聖職者はもちろんクロード・ジョベール・ド・シャンベルタンに代表されるこの村のワイン産業の発展に貢献した商人の名前が刻まれている。

サン・テニャン教会

9世紀にその歴史を遡るサン・テニャン教会は、13世紀に再建された時代のロマネスク様式の面影を留めている。

 

とりわけ正面扉は13世紀のものが残り、アーチを支える柱の上部に美しい彫刻が施されている。

 

建物の大部分は14~15世紀にかけて改築されたもので、ゴシック様式の重厚な雰囲気が特徴的である。

 

教会内は黄土色を基調とした落ち着いた雰囲気が漂っており、16世紀の聖ヨハネ像など貴重な宗教美術が祀られている。

 

内陣に入る場所には17~18世紀の墓石がタイル状に敷かれており、聖職者はもちろんクロード・ジョベール・ド・シャンベルタンに代表されるこの村のワイン産業の発展に貢献した商人の名前が刻まれている。

ジュヴレ・シャンベルタンについて詳しく知りたい!

基本情報

コート・ドール県ジュヴレ・シャンベルタン/Gevrey-Chambertin (CÔTE-D’OR)

面積:24,77 km2

人口:3049人(2021年現在)

写真2, 5, 7, 8枚目:Photoed by Olive Titus – Flickr

写真3, 4枚目:Photoed by Anna & Michal – Flickr

写真6枚目:Photoed by jolisoleil – Flickr

2024年7月23日:ページ更新

行き方

SNCFの「ジュヴレ・シャンベルタン」があるため、公共交通機関のみで行くことは比較的簡単です。ただし、駅から中心市街地まで40分ほど歩く必要があるため注意をしてください。

 

グランクリュ街道沿いのワイナリー巡りや、ブルゴーニュ地方に点在する美しい村も併せて訪れるのであれば、レンタカーを利用するのもお勧め。季節によって様々な色に染まるブドウ畑を車窓から眺めながらの移動は、とても気持ちが良いですよ。

パリ・リヨン駅(Paris – Gare De Lyon)からTGVに乗って、ディジョン駅(Dijon)でTERに乗り換えてジュヴレ・シャンベルタン駅(Gevrey-Chambertin)下車。(約1時間)

 

ジュヴレ・シャンベルタン駅前から徒歩で中心市街地へ。(約40分)

パリから320km(約3時間30分)

パリ・シャルル・ド・ゴール国際空港から350km(約3時間30分)

特産品

村には小さな商店があるので、滞在する上で必要最小限のものはそこで手に入れることが出来ます。ワイナリーも点在しているので、その場でお気に入りのワインを買い求めることも出来ますよ。

 

すでにこの村とワインの関わりについて説明していますが、より詳しい説明を致しますので、ワイン好きの方は参考にして頂けますと幸いです。

ピノ・ノワール種を使用したブルゴーニュ・ワインの代表格であるジュヴレ・シャンベルタンのワインは、繊細かつ力強い味わいが特徴です。その秘密は水はけの良さをもたらす石灰質の土壌と、長い日照時間を可能にする起伏の大きな地形。畑ごとに味わいが変化するため、飲み比べをしながら、ぜひお気に入りのワインを探してみて下さいね。

 

この村の九つの特級ワインは、他とは一線を画す格別の味わいのため、見かけたらぜひ試してみるのがお勧めです。

①:「シャンベルタン」

②:「シャンベルタン・クロ・ド・ベーズ」

③:「マジ・シャンベルタン」

④:「シャペル・シャンベルタン」

⑤:「グリオット・シャンベルタン」

⑥:「ラトリシエール・シャンベルタン」

⑦:「リュショット・シャンベルタン」

⑧:「シャルム・シャンベルタン」

⑨:「マゾワイエール・シャンベルタン」

 

また27カ所の一級ワインの中でも、下記2つの畑から産出されるワインは特に高い評価を得ていることで知られているため、覚えておくと良いでしょう。

①:「レ・カズティエ」

②:「クロ・サン・ジャク」

ミシュラン星付きレストラン

2024年のミシュランガイドで1つ星を獲得したレストランを紹介させて頂きます。

中心市街地にある18世紀の建物の中で営業するこのお店は、食材に特別なこだわりを持って料理を提供しています。原則としてオーガニック食材のみを利用し、また野菜に関して言えばほぼ100%地元の農家から仕入れる徹底ぶり。こうした持続可能な社会へ向けた取り組みが評価されて、ミシュラングリーンスターの一つ星も獲得しています。

 

7品から構成されるお昼のコースは60€から。もう少しリーズナブルに楽しみたいという方は、手作りの郷土料理を楽しめる「ビストロ・ルシアン」やワインバー「カーヴ・シャンベルタン」が同施設内で営業しているので、そちらもお勧めです。




ジュヴレ・シャンベルタンのお勧めホテル

村内がオレンジに輝く夕暮れ時や、夜のライトアップ、朝霧に包まれた街並みなど、時間によって様々な表情を見せるのが美しい村の魅力。

 

フランスの小さな村の予約はbooking.comが便利で、毎回お世話になっています。今回はジュヴレ・シャンベルタンにあるお勧めのホテルを紹介いたしますので参考にして頂ければ幸いです。

Booking.comのロケーション・スコア9.2と高評価なこの宿泊施設は、中心市街地に位置しているため村の散策に便利です。ミシュラン星付きレストランの項目でも紹介した「ラ・ターブル・ドット」を併設しているため、一緒に利用するのがお勧め。茶色を基調とした客室は、大人で落ち着きのある空間が広がっています。宿泊者のニーズやシーズンに応じて価格は変動し、料金は2名1泊で240€~370€です。

Booking.comの総合スコア9.3と高評価なこの宿泊施設は、12世紀にその歴史を遡る建物を使用しています。施設内では試飲のサービスも提供されており、ホストの方も知識が豊富なので丁寧な説明を受けることも出来ますよ。また共用スペースには大きなキッチンが備え付けられているため、ワインと食材を買って料理を楽しむのも良いでしょう。料金は2名1泊で130€(朝食込)です。




ジュヴレ・シャンベルタン近郊の美しい村

シャトーヌフ

この村と同じコート・ドール県に位置するこの村は、丘の上に佇む軍事的な要塞として発展しました。存在感のある強固な城が見どころとなっています。

ペム

鮮やかな屋根が印象的なロマネスク・ブルギニョン様式のサン・ティレール教会が村の中心に佇みます。高さ40mの崖の上に佇むペム城には、フランス国王アンリ4世も滞在しました。

フラヴィニー・シュル・オズラン

真珠の様に美しい砂糖菓子ドラジェが村の名物で、中世から村の修道院で作られてきました。サン・ピエ―ル大修道院の地下礼拝堂も見応えがあります。

ノワイエ・シュル・スラン

シャルドネ種を使った白ワイン「シャブリ」を生産しているので、ワイン好きにはぜひとも訪れて欲しい村です。木組みの建物も多く、可愛らしい街並みも魅力です。