サン・シュリアック

Saint-Suliac

漁師の願いが込められた村

漁師町として栄えたサン・シュリアック(Saint-Suliac)は、フランス北西部のブルターニュ地方ランス湾沿いに位置している。集落と多数の小舟が浮かぶ湾を見下ろす場所にあるグランフォレ・ド・ノートルダム小礼拝堂(Oratoire Notre Dame de Grainfollet)には、聖母マリア像が祀られている。かつてはテル・ヌーヴ(Terre Neuve)と呼ばれるカナダ近海の島へと漁へ向かう船を見護っていた。

 

村の中央に位置する教会はゴシック様式で、13世紀に建てられたブルターニュ地方でも最も古い教会の一つとされている。教会内部の大小様々な石を積み上げて造られた素朴な壁が印象的である。また、テル・ヌーヴへ出航前の礼拝行進を描いた1908年のステンドグラスや、船の遭難から漁師たちを護るための木彫りの聖母マリア像、船員からの奉献物だった船の模型など、港町らしい装飾も見どころである。

 

村には井戸にちなんだ名前も多く、パッサージュ・ド・ラ・グランド・フォンテーヌ(直訳:大きな泉の抜け道)では19世紀に使われていた四角い井戸を見つけることが出来る。周りは18世紀の古い民家が取り囲み、村を代表する可愛らしい景観となっている。また、ルエット・デュ・プティ・ピュイ(※直訳:小さな井戸の小路)にはその名の通り、17世紀の小井戸がある。伝説によるとこの井戸は見せかけのものであり、実は教会内部へと続く地下隠し通路へと続いていたという。

 

また、村の至る所に祀られている小さなマリア像を探してみても興味深い。これらは19世紀、コレラをはじめとする伝染病が流行した時期に住民の健康な暮らしを願って置かれたものである。

村の郊外にも興味深い場所が数多くあるので、時間があれば足を延ばしてみるのも良いだろう。ボーシェ(Beauchet)の沼地に浮かぶ水車は1542年に既にその場所にあったとされ、1980年まで穀物を挽いていた。粉挽き小屋のすぐそばには、1736年に造られたゲット(Guettes)の塩田跡がある。シェブレ(Chablé)という標高20メートルほどの場所には、通称巨人ガルガンチュアの歯(Dent de Gargantua)と呼ばれている5メートルにも及ぶ巨大な立石がある。そのような立石はメンヒル(menhir)と呼ばれ、ブルターニュ地方に数多く点在している。

 

この地方に特有の花崗岩で築かれた石垣や漁師たちの民家が細く入り組んだ小路の脇に立ち並び、散策するのが楽しい村である。潮の満ち引きが大きいランス湾の移り変わる様子と、昔から変わることのないサン・シュリアックの村とのコントラストを感じる特別な時間が流れる場所である。

イル・エ・ヴィレーヌ県サン・シュリアック(サンシュリアック)/Saint-Suliac (ILLE-ET-VILAINE)

面積:5,46 km2 

人口:918人(2016年現在)

公共交通機関の場合:

パリ・モンパルナス駅(Paris Montparnasse 1 et 2)からTGVに乗って、レンヌ駅(Rennes)下車。(約1時間30分)

レンヌ駅からSNCF在来線に乗って、ドル・ド・ブルターニュ(Dol de Bretagne)下車。(約40分)

ドル駅(Dol)からディナン(Dinan)方面のSNCF在来線に乗って、プレルゲ駅(Plerguer)下車。(約10分)

プレルゲ駅前停留所(PLERGUER/Gare)から、サン・マロ交通ケオリス(Malo Agglo Transports; Keolis)12番線に乗って、ピュジョル町役場停留所下車(SAINT-SULIAC/Clos Gilcourt)(約30分)

車の場合:

レンヌ(Rennes)から70km(約50分)

パリ(Paris)から410km(約4時間)

飛行機の場合:

レンヌ・ブルターニュ空港(Aéroport Rennes Bretagne)から70km(約1時間)

「フランスの最も美しい村」協会 加盟村(2001より加盟)

2019年05月01日:ページ更新

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