サン・シュリアック/Saint-Suliac

 

【漁師の願いが込められた村】

 

フランス北西部のブルターニュ地方ランス湾沿いに佇むこの村は、

かつては活気あふれる漁師町として栄えた。

この地方に特有の花崗岩で築かれた石垣や漁師たちの民家が、

細く入り組んだ小路の脇に建ち並んでいる。

潮の満ち引きが大きいランス湾の移り変わる様子と、

昔から変わることのない街並みとのコントラストを感じる

特別な時間が流れる場所である。

サン・シュリアック/Saint-Suliac

 

【漁師の願いが込められた村】

 

フランス北西部のブルターニュ地方ランス湾沿いに佇むこの村は、かつては活気あふれる漁師町として栄えた。

 

この地方に特有の花崗岩で築かれた石垣や漁師たちの民家が、細く入り組んだ小路の脇に建ち並んでいる。

 

潮の満ち引きが大きいランス湾の移り変わる様子と、昔から変わることのない街並みとのコントラストを感じる特別な時間が流れる場所である。




サン・シュリアック教会

 

村の中央に位置する教会は13世紀に建てられたゴシック様式で、ブルターニュ地方でも最も古い教会の一つとされている。教会囲み地と呼ばれるブルターニュ地方に特有の宗教建築が見られ、石垣と重厚な門に囲まれた空間には墓地や芝生の庭が広がっている。

 

教会内部は大小様々な石を積み上げて造られた素朴な壁が印象的である。また、テル・ヌーヴへ出航前の礼拝行進を描いた1908年のステンドグラスや、船の遭難から漁師たちを護るための木彫りの聖母マリア像、船員からの奉献物だった船の模型など、港町らしい装飾も見どころである。

村の歴史

村の中央に位置する教会は13世紀に建てられたゴシック様式で、ブルターニュ地方でも最も古い教会の一つとされている。

 

教会囲み地と呼ばれるブルターニュ地方に特有の宗教建築が見られ、石垣と重厚な門に囲まれた空間には墓地や芝生の庭が広がっている。

 

教会内部は大小様々な石を積み上げて造られた素朴な壁が印象的である。

 

また、テル・ヌーヴへ出航前の礼拝行進を描いた1908年のステンドグラスや、船の遭難から漁師たちを護るための木彫りの聖母マリア像、船員からの奉献物だった船の模型など、港町らしい装飾も見どころである。

グランフォレ・ド・ノートルダム小礼拝堂

 

集落と多数の小舟が浮かぶ湾を見下ろす場所にあるグランフォレ・ド・ノートルダム小礼拝堂(Oratoire Notre Dame de Grainfollet)には、聖母マリア像が祀られている。1894年に建てられ、土台部分に積み重ねられた花崗岩と水晶は近郊のモン・ガロ採石場から村民らによって運ばれた。

 

かつてはテル・ヌーヴ(Terre Neuve)と呼ばれるカナダ近海の島へと漁へ向かう船を見護ったと言われており、村の女性たちはこの場所で夫の無事の帰りを祈りながら待った。

グランフォレ・ド・ノートルダム小礼拝堂

集落と多数の小舟が浮かぶ湾を見下ろす場所にあるグランフォレ・ド・ノートルダム小礼拝堂(Oratoire Notre Dame de Grainfollet)には、聖母マリア像が祀られている。

 

1894年に建てられ、土台部分に積み重ねられた花崗岩と水晶は近郊のモン・ガロ採石場から村民らによって運ばれた。

 

かつてはテル・ヌーヴ(Terre Neuve)と呼ばれるカナダ近海の島へと漁へ向かう船を見護ったと言われており、村の女性たちはこの場所で夫の無事の帰りを祈りながら待った。

小さな井戸の伝説

 

村には井戸にちなんだ名前も多く、パッサージュ・ド・ラ・グランド・フォンテーヌ(直訳:大きな泉の抜け道)では19世紀に使われていた四角い井戸を見つけることが出来る。周りは18世紀の古い民家が取り囲み、村を代表する可愛らしい景観となっている。また、ルエット・デュ・プティ・ピュイ(※直訳:小さな井戸の小路)にはその名の通り、17世紀の小井戸がある。伝説によるとこの井戸は見せかけのものであり、実は教会内部へと続く地下隠し通路へと続いていたという。

 

また、村の至る所に祀られている小さなマリア像を探してみても興味深い。これらは19世紀、コレラをはじめとする伝染病が流行した時期に住民の健康な暮らしを願って置かれたものである。

小さな井戸の伝説

村には井戸にちなんだ名前も多く、パッサージュ・ド・ラ・グランド・フォンテーヌ(直訳:大きな泉の抜け道)では19世紀に使われていた四角い井戸を見つけることが出来る。

 

周りは18世紀の古い民家が取り囲み、村を代表する可愛らしい景観となっている。

 

また、ルエット・デュ・プティ・ピュイ(※直訳:小さな井戸の小路)にはその名の通り、17世紀の小井戸がある。

 

伝説によるとこの井戸は見せかけのものであり、実は教会内部へと続く地下隠し通路へと続いていたという。

 

また、村の至る所に祀られている小さなマリア像を探してみても興味深い。

 

これらは19世紀、コレラをはじめとする伝染病が流行した時期に住民の健康な暮らしを願って置かれたものである。

ブルターニュ地方の謎:メンヒル

 

村の郊外にも興味深い場所が数多くあるので、時間があれば足を延ばしてみるのも良いだろう。ボーシェ(Beauchet)の沼地に浮かぶ水車は1542年に既にその場所にあったとされ、1980年まで穀物を挽いていた。粉挽き小屋のすぐそばには、1736年に造られたゲット(Guettes)の塩田跡がある。

 

シェブレ(Chablé)という標高20メートルほどの場所には、通称巨人ガルガンチュアの歯(Dent de Gargantua)と呼ばれる5メートルにも及ぶ巨大な立石がある。そのようなメンヒル(menhir)と呼ばれる立石はブルターニュ地方に数多く点在し、今だ多くの謎に包まれている。

ブルターニュ地方の謎:メンヒル

村の郊外にも興味深い場所が数多くあるので、時間があれば足を延ばしてみるのも良いだろう。

 

ボーシェ(Beauchet)の沼地に浮かぶ水車は1542年に既にその場所にあったとされ、1980年まで穀物を挽いていた。

 

粉挽き小屋のすぐそばには、1736年に造られたゲット(Guettes)の塩田跡がある。

 

シェブレ(Chablé)という標高20メートルほどの場所には、通称巨人ガルガンチュアの歯(Dent de Gargantua)と呼ばれる5メートルにも及ぶ巨大な立石がある。

 

そのようなメンヒル(menhir)と呼ばれる立石はブルターニュ地方に数多く点在し、今だ多くの謎に包まれている。

サン・シュリアックについて詳しく知りたい!

フランスの最も美しい村

イル・エ・ヴィレーヌ県サン・シュリアック(サンシュリアック)/Saint-Suliac (ILLE-ET-VILAINE)

面積:5,46 km2

人口:918人(2016年現在)

2019年05月01日:ページ更新

2020年8月3日:ページ更新

行き方

イル・エ・ヴィレーヌ県の中心都市サン・マロからバスが運行しているので、公共交通機関のみでも訪れることが可能です。

 

2019年にこの村を訪れた際はブルターニュ地方の中心都市レンヌからレンタカーを利用しました。グランフォレ・ド・ノートルダム小礼拝堂やメンヒルなど、村の周辺部にも見どころが点在しているので車があると便利です。

パリ・モンパルナス駅(Paris Montparnasse 1 et 2)からTGVに乗って、レンヌ駅(Rennes)下車。(約1時間30分)

 

レンヌ駅からSNCF在来線に乗って、サン・マロ(Saint-Malo)下車。(約60分)

 

サン・マロ駅前停留所(SAINT MALO/Gare)から、サン・マロ交通ケオリス(Malo Agglo Transports; Keolis)12番線に乗って、サン・シュリアック:クロ・ジルクール停留所下車(SAINT-SULIAC/Clos Gilcourt)(約30分)

レンヌ(Rennes)から70km(約50分)

パリ(Paris)から410km(約4時間)

レンヌ・ブルターニュ空港(Aéroport Rennes Bretagne)から70km(約1時間)

紹介動画

フランスの人気テレビ番組「フランス人が選ぶお気に入りの村」で、2013年にサン・シュリアックがノミネートされた際の動画がYoutubeの「Le Pays préféré des Français」公式チャンネルにて紹介されています。この村の魅力が詰まった動画で、見たら行ってみたくなること間違いなしです。映像だけでも十分に楽しめますが、順次日本語訳を紹介していく予定なので楽しみにお待ちいただければ幸いです。

特産品

メインとなる大通り沿いに小さなお土産屋さんが営業しており、旅の思い出となるようなポストカードなどを買い求めることが出来ます。

 

ここではサン・シュリアックを訪れたらぜひ味わいたい、お勧めの味を紹介させて頂きます。

浜辺沿いのフードトラックで食べることが出来たのは、サンチェス(Sanchez)というサン・マロに本店がある人気のアイスクリーム屋さんです。濃厚な味わいで地域の人々にも大人気で、イル・エ・ヴィレーヌ県を中心に多くの支店を抱えています。

 

穏やかな波の音を聞きながら楽しむアイスクリームは美味しさもひとしおです。

細部に宿る美

村内の散策していて目に留まるのが、漁師道具に装飾された民家です。船の先端を利用した、郵便受けなど様々なアイデアで訪問者を楽しませてくれます。

 

その中でも特徴的なのは、漁師網を使ったデコレーション!かつては網を乾かすための日常的な風景だったそうですが、現在もいくつかの家でこうした伝統が守られており、街並みを魅力的なものにしています。大きな建造物だけでなく、こうした小さな工夫も「フランスの最も美しい村」協会は大切にしています。




サン・シュリアックのお勧めホテル

村内がオレンジに輝く夕暮れ時や、夜のライトアップ、朝霧に包まれた街並みなど、時間によって様々な表情を見せるのが美しい村の魅力。

 

フランスの最も美しい村の予約はbooking.comが便利で、毎回お世話になっています。サン・シュリアックにあるお勧めの宿を紹介いたしますので参考にして頂ければ幸いです。

Booking.comのロケーション・スコア9.6と高評価なこの宿泊施設は、村の散策に便利なメインとなる大通り沿いに面しています。客室は白を基調としており、シンプルでフランスらしいスタイル。宿についている庭や、ランス湾沿いのビーチでゆったりとした時間を過ごせますよ。料金は2名1泊で160€(朝食込)です。



Booking.com




【一緒に訪れたい美しい村】

サン・シュリアックから車で60分(80km)

サン・シュリアックから車で2時間20分(280km)

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