モントレゾー

Montrésor

アンドル川沿いから見上げる村の眺望

トゥール(Tour)の南東、アンドル川(Indre)沿いに佇むモントレゾーは、半穴居式住宅やコロンブラージュ様式の民家が立ち並ぶ長閑な村である。モントレゾーの名前はトゥール(Tours)大聖堂参事会の宝物庫管理人(Trésorier)が10世紀にこの村を支配していたため、トレゾリエの山(Mont du Trésorier)と呼ばれていたことに由来する。

 

11世紀の初めに黒のハヤブサ(Foulque Nerra/ le faucon noir)の愛称で知られるアンジュー伯フルク5世(Compte d’Anjou Foulques III)が、トゥーレーヌ(Touraine)からの侵攻に備えるためにこの村に要塞を築いた。防衛のための二重壁の構成は、今日でも見て取ることが出来る。

 

防壁の内側にあるルネサンス様式の美しい城は、ルイ11世(Louis XI)、シャルル8世(Charles VIII)、ルイ12世(Louis XII)、フランソワ1世(Françcois 1er)など歴代フランス王室で参事官を務めたアンベール・ド・バスタルネ(Imbert de Bastarnay:※バタルネ(Batarnay)とも言う)が15世紀終わりに建設したものである。

 

また、サン・ジャン・バプティスト参事会教会(Collégiale Saint-Jean-Baptiste::洗礼者ヨハネとも言う)は16世紀に建てられた。アンベール・ド・バスタルネ家の3体の横臥彫像が眠る墓、バロック期のフランス派画家フィリップ・ド・シャンパーニュ(Philippe de Champaigne)によって描かれた『受胎告知(Annonciation)』、16世紀のステンドグラス、聖職者席、祭壇画、サン・ジャン・ポール2世(Saint Jean-Paul II)の聖遺物などが納められている。

 

1849年にモントレゾーの城はナポレオン三世(Napoléon III)の友人でポーランド・リトアニア共和国の伯爵クザヴィエ・ブラニッキ(Xavier Branicki:クサヴェリ・ブラニツキ(Ksawery Branicki)ともいう)の手に渡り修復が施された。また、ブラニッキは数多くの美術品を収集し、ピエール・ヴァノー(Pierre Vaneau)の彫刻やラファエロ(Raffaello/ Raphaël)、ヴェロネーゼ(Veronese/ Véronèse)、カラヴァッジョ(Caravaggio/ Caravage)といったルネサンス期の巨匠や、カプリンスキー(Kapliński/ Kaplinski)やヴィンターハルター(Winterhalter)といったポーランドにゆかりのある芸術家の絵画が収蔵されている。現在の城は美術館として活用されているので、名画の数々に浸ることが出来るだろう。

 

かつて羊毛の市場として活用されたアル・デ・カルドゥー(Halle des Cardeux)は文化イベントや常設展を開催するスペースとして利活用されている。また、望楼と共に16世紀に建設された書記官の館(Logis du Chancelier)は村役場になっている。

 

川沿いに整備された散歩道アンドルの見晴らし台(Balcons de l’Indrois)からは、素晴らしいモントレゾーの村の眺めに出会えるだろう。道中にある庭師の橋(Pont du Jardinier)などを巡りながら村の魅力を発見し尽くしたい。




アンドル・エ・ロワール県モントレゾー(モントレゾール)/Montrésor (INDRE-ET-LOIRE)

※Googleマップでは「モンレゾー(Mont-résor)」という日本語読みになっていますが、「Mon-trésor」で読むのが正しく「モントレゾー」という読みを当てています。

面積:0,98km2

人口:351人(2015年現在)

公共交通機関の場合:

パリ・モンパルナス駅(Paris-Montparnasse 1-2)からSNCFに乗って、トゥール(Tours)駅下車(※最も早い電車で約1時間20分)

トゥール(Tours)駅から、SNCFの電車(TER)もしくはバス(Car)に乗ってロシュ駅(Loches)下車(※約1時間)

ロシュ駅(Loches)から、タクシーに乗ってモントレゾーへ(※約20分)

車の場合:

トゥール(Tours)から70km(約1時間)

ポワティエ(Poitiers)から120km(約1時間40分)

パリ(Paris)から250km(約3時間)

飛行機の場合:

パリ・シャルル・ド・ゴール国際空港から290km(約3時間20分)

「フランスの最も美しい村」協会 加盟村

スタシオン・ヴェルト(station verte):フランス・エコツーリズム協会(Fédération française des stations vertes de vacances et des villages de neige)

2018年9月12日:ページ更新

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