【紹介動画】ジェルブロワ/Gerberoy|フランス人が選ぶお気に入りの村(2012年)
ピカルディ/オワーズ県(Picardie / Oise)
「フランスの最も美しい村」協会 加盟村
ノルマンディ地方とピカルディ地方の境目にある中世の城塞都市ジェルブロワでは、信じられないほど穏やかな生活が営まれている。往時の面影を留める数々の建築物や、レンガや石英の一種燧石を用いた木組みの民家は可憐に咲く花々に彩られ、1928年から村は「バラの村」として知られている。画家のアンリ・ル・シダネルが城壁から眺めることの出来るイタリア風の庭を造り、この新しい村の伝統を生み出した。
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【住民が案内する村の魅力】
フランス・ピカルディ地方、(先ほど紹介した)ル・ベック・エルアンからそれほど遠くない場所にジェルブロワの村は佇む。オワーズ県の県庁所在地ボーベからは、わずか25kmほどしか離れていない。
この小さな中世の城下町には約100人程の住民が暮らしており、羨ましいほどの魅力と中世の趣を留めている。コロンバージュ様式の民家に、花々に彩られた小路。村を散策すれば素敵な気持ちになる。この村について詳しい話が聞けるのは、言うまでもなくピカルディ地方の住民である。
(※エロディ・ゴッサン(Élodie Gossuin)さんは、2000年ミス・ピカルディに選出。現在はモデルやラジオ・テレビの司会者として活躍する。)
ジェルブロワの秘密を解き明かすのを手伝ってくれるのは、ブロワ・ギルーさん。6年前に、生まれ故郷であるジェルブロワへと戻ってきた。
ブロワさんは奥様と一緒に、かつて軍の施設だった場所を改装して家庭的なレストランを営んでいる。そんな魅惑の場所で、この村とっておきのデザートを味わうことが出来る。バラ風味のヨーグルト、フロマージュ・フレ・ア・ラ・ローズだ。
この安らぎの場で、見逃せない所があるのだという。ブノワさんは小路に沿って佇む、村の最も典型的な民家を紹介してくれた。
この城門は、ジェルブロワ城の名残を留める数少ない遺産の一つで、すぐ横にはサン・ピエ―ル参事会教会を見ることが出来る。この小さな村で最も歴史ある建物だ。
【村を再び元気づけたバラの庭園】
確かに中世以降ジェルブロワの街は活力を失ってしまったが、20世紀に再び息を吹き返した。画家のアンリ・ル・シダネルが、廃墟となった城の跡に華麗な庭園を造りあげたのだ。そして、村全体を花で彩ることを決めた。
ぜひ夏にこの庭を散策してみてほしい。花をつけたバラの木々を見る機会に恵まれることでしょう。そして、屋根の上に広がる感動的な景色を見ることが出来る。
【中世にタイムスリップ】
翌朝、ジェルブロワは中世の活気を取り戻していた。「皆のもの、よく聞くのです!」今日は村民にとっての大切なお祭りだ。毎年ブノワさんは、栄光の時代を再現する中世祭りを企画している。軍の閲兵に、軍事訓練。100年戦争中に勃発したジェルヴロワの戦いを記念するお祭りだ。1436年に、この城壁のすぐ下でフランス軍がイギリス軍を打ち破った。今日の子供たちにとって、戦争ごっこをするには打って付けの地だ。
ブノワさんの語るジェルブロワの歴史は、聴衆を飽きさせることはない。そして国王もまたこの小路を歩き回ったのだ、と訪問客に伝えるのが好きなようだ。
そう、ここにフランス国王アンリ4世が滞在したのだ。
私たちの中世は、そろそろ終わりを迎えそうだ。
永久不滅のジェルブロワ。皆様また来年お会いしましょう!
【一緒に読みたい】
※このページでは、フランス2のテレビ番組「Le Village préféré des Français」の公式チャンネルから、各村の紹介を取り上げ、運営者が日本語でまとめの記事を作成しています。