サン・ギレム・ル・デゼール/Saint-Guilhem-le-Désert

 

【ロマネスク芸術の至宝と謳われる村】

 

ラングドック地方の中心都市モンペリエ北西の

エロー川流れる険しい渓谷の奥深くに佇むこの村は、

ロマネスク芸術が花開いた場所として現在でも賞賛される。

中世にはキリスト教徒にとって名高い聖地の1つの数えられ、

イエスが磔にされた真の十字架の断片を崇めに、

多くの信奉者や十字軍、巡礼者たちが訪れた。

現在でも色褪せることなく残る歴史的建築物は多くの訪問者を惹きつけ、

中央広場のカフェのテラス席は夜遅くまで賑わいをみせる。

サン・ギレム・ル・デゼール/Saint-Guilhem-le-Désert

 

【ロマネスク芸術の至宝と謳われる村】

 

ラングドック地方の中心都市モンペリエ北西のエロー川流れる険しい渓谷の奥深くに佇むこの村は、ロマネスク芸術が花開いた場所として現在でも賞賛される。

 

中世にはキリスト教徒にとって名高い聖地の1つの数えられ、イエスが磔にされた真の十字架の断片を崇めに、多くの信奉者や十字軍、巡礼者たちが訪れた。

 

現在でも色褪せることなく残る歴史的建築物は多くの訪問者を惹きつけ、中央広場のカフェのテラス席は夜遅くまで賑わいをみせる。




世界遺産:ジェローヌ大修道院

 

村の象徴であるジェローヌ大修道院は、トゥールーズ伯やアキテーヌ公でもあった聖ギレムによって9世紀に建てられた。最初の修道院の一部は消失してしまったが、11世紀に再建された教会は現在でもロマネスク芸術の至宝と謳われる。旧大修道院は村民の誇りとなっており、「フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」の一部としてユネスコの世界遺産にも登録されている。

 

キリストの聖十字架(Vraie Croix)の断片を祀る聖遺物は、西ヨーロッパ全域を勢力下に納めたカール大帝より贈られたとされ、地下礼拝堂にて大切に保管されている。12世紀に遡る聖ギレムを描いた祭壇や、美しい2人の天使の彫像に見守られた18世紀の主祭壇も必見。また1783年製のオルガンは日曜日に開催されるミサにて現在でも美しい音色を奏でており、教会は毎年夏にバロック音楽の祭典が催される事でも名高い。

世界遺産:ジェローヌ大修道院

村の象徴であるジェローヌ大修道院は、トゥールーズ伯やアキテーヌ公でもあった聖ギレムによって9世紀に建てられた。

 

最初の修道院の一部は消失してしまったが、11世紀に再建された教会は現在でもロマネスク芸術の至宝と謳われる。

 

旧大修道院は村民の誇りとなっており、「フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」の一部としてユネスコの世界遺産にも登録されている。

 

キリストの聖十字架(Vraie Croix)の断片を祀る聖遺物は、西ヨーロッパ全域を勢力下に納めたカール大帝より贈られたとされ、地下礼拝堂にて大切に保管されている。

 

12世紀に遡る聖ギレムを描いた祭壇や、美しい2人の天使の彫像に見守られた18世紀の主祭壇も必見。

 

また1783年製のオルガンは日曜日に開催されるミサにて現在でも美しい音色を奏でており、教会は毎年夏にバロック音楽の祭典が催される事でも名高い。

修道院宝玉博物館

 

ジェローヌ大修道院の回廊を抜けた先にあるのは、修道院宝玉博物館。この部屋は神に祈りを捧げる僧侶たちが利用したかつての食堂で、歴史ある大修道院に残されたロマネスク様式やゴシック様式の彫刻のコレクションや美しいアーチを描く回廊などが展示されている。実はニューヨークにあるクロイスターズ美術館でも、修道院のかつての回廊の一部が飾られている。またジェローヌ旧大修道院の歴史と修復に関するドキュメンタリー映画を上映しているので、じっくりと鑑賞してみるのも良いだろう。

 

サン・ギレーム・ル・デゼール民族博物館ではかつての村や地場産業の歴史について、等身大のサントン人形などを用いて解説をしている。特に中世の村の暮らしを再現したジオラマは素晴らしい出来栄えなので、細部まで目を凝らして眺めたい。

修道院宝玉博物館

ジェローヌ大修道院の回廊を抜けた先にあるのは、修道院宝玉博物館。

 

この部屋は神に祈りを捧げる僧侶たちが利用したかつての食堂で、歴史ある大修道院に残されたロマネスク様式やゴシック様式の彫刻のコレクションや美しいアーチを描く回廊などが展示されている。

 

実はニューヨークにあるクロイスターズ美術館でも、修道院のかつての回廊の一部が飾られている。

 

またジェローヌ旧大修道院の歴史と修復に関するドキュメンタリー映画を上映しているので、じっくりと鑑賞してみるのも良いだろう。

 

サン・ギレーム・ル・デゼール民族博物館ではかつての村や地場産業の歴史について、等身大のサントン人形などを用いて解説をしている。

 

特に中世の村の暮らしを再現したジオラマは素晴らしい出来栄えなので、細部まで目を凝らして眺めたい。

自由の広場

 

サン・ギレム・ル・デゼールの村の中心へ向かうと、樹齢150年を超えるプラタナスの樹が魅力的な自由の広場(リベルテ広場)へと至る。樹の足元には1907年に造られた泉が設置され、アーケード構造となっている18世紀の旧市場が周囲を取り囲んでいる。

 

入り組んだ村の小路に建つ頑丈な造りの民家は伝統的なバラ色の丸瓦に覆われ、壁面は日の光によって古色を帯びた風合いが美しい。これらの民家はロマネスク様式の窓やゴシック様式の楣、ルネサンス様式のムリオン窓などに飾られている。

自由の広場

サン・ギレム・ル・デゼールの村の中心へ向かうと、樹齢150年を超えるプラタナスの樹が魅力的な自由の広場(リベルテ広場)へと至る。

 

樹の足元には1907年に造られた泉が設置され、アーケード構造となっている18世紀の旧市場が周囲を取り囲んでいる。

 

入り組んだ村の小路に建つ頑丈な造りの民家は伝統的なバラ色の丸瓦に覆われ、壁面は日の光によって古色を帯びた風合いが美しい。

 

これらの民家はロマネスク様式の窓やゴシック様式の楣、ルネサンス様式のムリオン窓などに飾られている。

サン・ギレム・ル・デゼール城

 

崖の上に佇むサン・ギレム・ル・デゼール城には、血を好む巨人が住んだとの言い伝えが残されている。伝説によれば、いたずら好きのピ(Pie:カササギの一種)と共に巨人は住んでいた。聖ギレムが巨人を討伐するためこの地に到着した時、巨人は小鳥の警告をいつもの作り話と聞かず、結果ギレムによって襲われ城はなすがままに破壊された。それ以来、この村にピは来なくなったと言われている。

 

サン・ギレム・ル・デゼール城や17世紀に建てられた囚人の塔のある場所へは、ハイキングコースが整備されている。丘の上からは、豊かな緑に縁取られた集落を望む美しいパノラマが広がっている。また村の郊外に架けられた悪魔の橋は11世紀前半に建設されて以来、中世の巡礼者たちの往来を支え、現在はユネスコの世界遺産にも登録されている。その他にも、15世紀終わりに建てられたサン・ローラン教会など村の豊かな歴史を裏付ける数多くの文化遺産が大切に残されている。

サン・ギレム・ル・デゼール城

崖の上に佇むサン・ギレム・ル・デゼール城には、血を好む巨人が住んだとの言い伝えが残されている。

 

伝説によれば、いたずら好きのピ(Pie:カササギの一種)と共に巨人は住んでいた。

 

聖ギレムが巨人を討伐するためこの地に到着した時、巨人は小鳥の警告をいつもの作り話と聞かず、結果ギレムによって襲われ城はなすがままに破壊された。

 

それ以来、この村にピは来なくなったと言われている。

 

サン・ギレム・ル・デゼール城や17世紀に建てられた囚人の塔のある場所へは、ハイキングコースが整備されている。

 

丘の上からは、豊かな緑に縁取られた集落を望む美しいパノラマが広がっている。

 

また村の郊外に架けられた悪魔の橋は11世紀前半に建設されて以来、中世の巡礼者たちの往来を支え、現在はユネスコの世界遺産にも登録されている。

 

その他にも、15世紀終わりに建てられたサン・ローラン教会など村の豊かな歴史を裏付ける数多くの文化遺産が大切に残されている。

サン・ギレム・ル・デゼールについて詳しく知りたい!

フランスの最も美しい村

エロー県サン・ギレム・ル・デゼール(サンギレムルデゼール)/Saint-Guilhem-le-Désert (Hérault)

面積:38,64km2

人口:257人(2015年現在)

世界文化遺産:ユネスコ(U.N.E.S.C.O.)

  • 登録名:フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路(Chemins de Saint-Jacques-de-Compostelle en France)

登録建築物:ジェローヌ旧大修道院 (ancienne abbaye de Gellone)、悪魔の橋(Pont du Diable)

2018年8月24日:ページ更新

2022年2月22日:ページ更新

写真1枚目:Photoed by rimbiky – pixabay.com

写真2, 5, 6枚目:Photoed by jackmac34 – pixabay.com

写真3枚目:Photoed by SofiLayla – pixabay.com

写真4枚目:Photoed by Marc Meynadier– Flickr

写真7枚目:Photoed by Ansel W– Flickr

行き方

ラングドック地方エロー県の県庁所在地であるモンペリエからバスで訪れる事が可能です。

 

ただし本数が非常に限られるため、タクシーやレンタカー等の利用もお勧めです。

パリ・リヨン駅(Paris-Gare-de-Lyon)からSNCFに乗って、モンペリエ・サン・ロッシュ駅(Montpellier-Saint-Roch)下車(約3時間30分)

モンペリエ・サン・ロッシュ駅から路面電車3番線に乗って、モッソン駅(Mosson)下車

モッソン駅前停留所から、エロー交通(Hérault)308番のバスに乗って、サン・ギレム・ル・デゼール停留所下車(約50分)

モンペリエ(Montpellier)から50km(約50分)

モンペリエ メディテラネ空港(Aéroport de Montpellier – Méditerranée)から60km(約1時間)

紹介動画

フランスの人気テレビ番組「フランス人が選ぶお気に入りの村」で2012年に、サン・ギレム・ル・デゼールが2位に選ばれた際の動画がYoutubeの「Le Pays préféré des Français」公式チャンネルにて紹介されています。この村の魅力が詰まった動画で、見たら行ってみたくなること間違いなしです。映像だけでも十分に楽しめますが、順次日本語訳を紹介していく予定なので楽しみにお待ちいただければ幸いです。

サン・ギレム・ル・デゼールのお勧めホテル

村内がオレンジに輝く夕暮れ時や、夜のライトアップ、朝霧に包まれた街並みなど、時間によって様々な表情を見せるのが美しい村の魅力。

 

フランスの最も美しい村の予約はbooking.comが便利で、毎回お世話になっています。サン・ギレム・ル・デゼールにあるお勧めの宿を紹介いたしますので参考にして頂ければ幸いです。

Booking.comのロケーションスコア9.4と高評価なこの宿泊施設は、村の中心にある自由の広場からすぐの場所に位置しているため村の散策に便利。モザイク模様の丸い瓦屋根が可愛らしい、この地域の伝統的な建物に宿泊することができ、客室も綺麗に改装されています。ホテルの名前にもある「タベルヌ」は中世の食堂という意味があり、1階で営業するレストランで美味しい食事を取ることが出来ますよ。無料のWifiが評価を下げている理由になっているので、インターネット環境にこだわりたいという方は別の宿を探した方が良いかもしれません。料金は2名1泊で110€(朝食別)です。



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