
カン/Caen
【「征服王」が築いたノルマンディーの城下町】
11世紀に城と2つの大修道院が築かれて以来、
ノルマンディー公国の重要都市として栄えたこの街。
特に11世紀に設立された男子修道院は圧巻で、
絵本の城のようなエレガントな外観からは、
まるで物語の世界の足を踏み入れたかのような雰囲気が漂う。
4つの内臓を煮込んだ郷土料理でもその名を知られ、
伝統の味が地元で大切に守り続けられている。

カン/Caen
【「征服王」が築いたノルマンディーの城下町】
11世紀に城と2つの大修道院が築かれて以来、ノルマンディー公国の重要都市として栄えたこの街。
特に11世紀に設立された男子修道院は圧巻で、絵本の城のようなエレガントな外観からは、まるで物語の世界の足を踏み入れたかのような雰囲気が漂う。
4つの内臓を煮込んだ郷土料理でもその名を知られ、伝統の味が地元で大切に守り続けられている。

カン城
この街の中央に佇むカン城は、「征服王」の異名を持ち、後に初代イギリス国王となるノルマンディー公ギヨーム2世(ウィリアム1世)によって1060年に建てられた。その後は幾度となく増改築が繰り返され、総面積5,5ヘクタールにも及ぶヨーロッパ最大級の城として知られていた。フランス革命後の19世紀からは軍の施設として利用されたが、第二次世界大戦中に廃墟と化してしまった。
城壁に囲まれた場所は公園として整備され、現在はカン市民の憩いの場として愛されている。また敷地内では地域の民族学や考古学に関する資料が展示されるノルマンディー博物館や、中世イタリア絵画の充実したコレクションやクロード・モネらがノルマンディーの風景を描いた作品を所蔵するカン美術館が新たに建設され営業を行っている。
カン城

この街の中央に佇むカン城は、「征服王」の異名を持ち、後に初代イギリス国王となるノルマンディー公ギヨーム2世(ウィリアム1世)によって1060年に建てられた。
その後は幾度となく増改築が繰り返され、総面積5,5ヘクタールにも及ぶヨーロッパ最大級の城として知られていた。
フランス革命後の19世紀からは軍の施設として利用されたが、第二次世界大戦中に廃墟と化してしまった。
城壁に囲まれた場所は公園として整備され、現在はカン市民の憩いの場として愛されている。
また敷地内では地域の民族学や考古学に関する資料が展示されるノルマンディー博物館や、中世イタリア絵画の充実したコレクションやクロード・モネらがノルマンディーの風景を描いた作品を所蔵するカン美術館が新たに建設され営業を行っている。
男子修道院(サン・テティエンヌ大修道院)
カン城の建設と時を同じく、ノルマンディー公ギヨーム2世によって1060年に設立されたのがサン・テティエンヌ大修道院。男子修道士が共同生活を行っていた建物は16世紀の宗教戦争の際に大きな被害を受けてしまったため、現在の建物は18世紀に再建されたものである。
藍色のとんがり屋根が印象的な建物は、イタリアの古典様式であるトスカーナ風の回廊を中心に広がっている。フランス革命後に修道士たちは追放され、宗教的な役割を終える。19世紀以降は高校として用いられたほか、1960年からは市役所として多くの市民を迎え入れている。

男子修道院(サン・テティエンヌ大修道院)

カン城の建設と時を同じく、ノルマンディー公ギヨーム2世によって1060年に設立されたのがサン・テティエンヌ大修道院。
男子修道士が共同生活を行っていた建物は16世紀の宗教戦争の際に大きな被害を受けてしまったため、現在の建物は18世紀に再建されたものである。
藍色のとんがり屋根が印象的な建物は、イタリアの古典様式であるトスカーナ風の回廊を中心に広がっている。
フランス革命後に修道士たちは追放され、宗教的な役割を終える。
19世紀以降は高校として用いられたほか、1960年からは市役所として多くの市民を迎え入れている。

サン・テティエンヌ大修道院付属教会
11世紀に建てられたサン・テティエンヌ大修道院付属教会は、男子修道院専用の教会として長らく用いられてきた。建設当初の趣が残る重厚な外観が印象的で、ノルマンディー風ロマネスク様式の傑作と名高い。フランス革命後の1790年からは、カン市民のための開かれた教会となっている。
最奥部にある内陣は13世紀にゴシック様式を用いて改修されており、ノルマンディー公およびイギリス国王として修道院を支援したギヨーム2世の墓が祀られている。ノルマンディーの宗教建築に特徴的な外からの光を取り込むための塔も増築されており、教会内は明るく開放的な雰囲気が漂う。
サン・テティエンヌ大修道院付属教会

11世紀に建てられたサン・テティエンヌ大修道院付属教会は、男子修道院専用の教会として長らく用いられてきた。
建設当初の趣が残る重厚な外観が印象的で、ノルマンディー風ロマネスク様式の傑作と名高い。
フランス革命後の1790年からは、カン市民のための開かれた教会となっている。
最奥部にある内陣は13世紀にゴシック様式を用いて改修されており、ノルマンディー公およびイギリス国王として修道院を支援したギヨーム2世の墓が祀られている。
ノルマンディーの宗教建築に特徴的な外からの光を取り込むための塔も増築されており、教会内は明るく開放的な雰囲気が漂う。
街の名物:トリップ・ア・ラ・モード・ド・カン
この街の名前を冠した郷土料理トリップ・ア・ラ・モード・ド・カンも、男子修道院ゆかりの一品として名高い。牛の内臓を煮込んだ料理自体は11世紀に既に食べられていたが、今日の煮込み料理の原型を作ったのは男子修道院の修道士シドワーヌ・ブノワだったと言われている。
この料理は香草と牛の足と共に、4つの胃(ミノ、ハチノス、センマイ、ギアラ)をじっくり煮込むことで完成する。美味しく調理されたトリップ・ア・ラ・モード・ド・カンは、内臓に独特の臭みもなく濃厚な旨味が口いっぱいに広がる。また地元では「ラ・トリピエール・ドール」という協会が、毎年コンクールを実施するなど伝統料理の保護・普及に貢献している。

街の名物:トリップ・ア・ラ・モード・ド・カン

この街の名前を冠した郷土料理トリップ・ア・ラ・モード・ド・カンも、男子修道院ゆかりの一品として名高い。
牛の内臓を煮込んだ料理自体は11世紀に既に食べられていたが、今日の煮込み料理の原型を作ったのは男子修道院の修道士シドワーヌ・ブノワだったと言われている。
この料理は香草と牛の足と共に、4つの胃(ミノ、ハチノス、センマイ、ギアラ)をじっくり煮込むことで完成する。
美味しく調理されたトリップ・ア・ラ・モード・ド・カンは、内臓に独特の臭みもなく濃厚な旨味が口いっぱいに広がる。
また地元では「ラ・トリピエール・ドール」という協会が、毎年コンクールを実施するなど伝統料理の保護・普及に貢献している。

女子修道院(サント・トリニテ大修道院)
ノルマンディー公ギヨーム2世の妻で、後のイギリス王妃となるマチルドによって11世紀に設立されたのが、女子修道士のためのサント・トリニテ大修道院。男子修道院と同じくフランス革命によって宗教的な役割を終え、現在はノルマンディー地域圏議会の本部として使用されている。
サント・トリニテ大修道院付属教会は、ノルマンディー風ロマネスク様式の美しい建物。教会内では創設者マチルドの墓が祀られ、厳かな雰囲気が漂う。教会を支える円柱の上部に彫られた空想の動物が見事なほか、11世紀の地下礼拝堂ではかつて貴重な聖遺物に祈りが捧げられていた。
女子修道院(サント・トリニテ大修道院)

ノルマンディー公ギヨーム2世の妻で、後のイギリス王妃となるマチルドによって11世紀に設立されたのが、女子修道士のためのサント・トリニテ大修道院。
男子修道院と同じくフランス革命によって宗教的な役割を終え、現在はノルマンディー地域圏議会の本部として使用されている。
サント・トリニテ大修道院付属教会は、ノルマンディー風ロマネスク様式の美しい建物。
教会内では創設者マチルドの墓が祀られ、厳かな雰囲気が漂う。
教会を支える円柱の上部に彫られた空想の動物が見事なほか、11世紀の地下礼拝堂ではかつて貴重な聖遺物に祈りが捧げられていた。
カン平和記念博物館
第二次世界大戦中に連合軍が行ったノルマンディー上陸作戦では戦略的な上陸拠点として重要視され、軍事的な要衝として激しい争いに巻き込まれる。特に連合軍が行った空襲では街の約70%が廃墟と化し、2ヶ月にも及ぶ攻防戦の末に街が解放された際は人口が三分の一以下に減少してしまった。
そんな悲劇の歴史を後世に伝えるために建設されたのが、1988年に開業したカン平和記念博物館である。建物は元々ドイツ軍の司令部が使用していた、掩体壕が再活用されている。世界平和への祈りを込め、第二次世界大戦中の歴史資料やその後世界がどのように変わっていったのかについての展示が行われている。

カン平和記念博物館

第二次世界大戦中に連合軍が行ったノルマンディー上陸作戦では戦略的な上陸拠点として重要視され、軍事的な要衝として激しい争いに巻き込まれる。
特に連合軍が行った空襲では街の約70%が廃墟と化し、2ヶ月にも及ぶ攻防戦の末に街が解放された際は人口が三分の一以下に減少してしまった。
そんな悲劇の歴史を後世に伝えるために建設されたのが、1988年に開業したカン平和記念博物館である。
建物は元々ドイツ軍の司令部が使用していた、掩体壕が再活用されている。
世界平和への祈りを込め、第二次世界大戦中の歴史資料やその後世界がどのように変わっていったのかについての展示が行われている。
カンについて詳しく知りたい!
基本情報

カルヴァドス県カン(カーン)/Caen (CALVADOS)
面積:25,7 km2
人口:10万人(2022年現在)
写真1, 4, 9, 10枚目:Photoed by Ralf Peter Reimann – Flickr
写真2, 7, 8枚目:Photoed by Uwe Brodrecht – Flickr
写真3枚目:Photoed by MilleEtUnPas – pixabay.com
写真5枚目:Photoed by Yun Huang Yong – Flickr
写真6枚目:Photoed by @lain G – Flickr
2025年1月30日:ページ更新
ミシュラン星付きレストラン

2024年のミシュランガイドで1つ星を獲得した、レストランを紹介させて頂きます。
この街が生んだ天才料理人、イヴァン・ヴォーティエ氏が腕を振るうレストランです。ヴォーティエ氏は自身のフランス料理に対して、「ノルマンディー料理」であると形容するほど地元を愛していることでも有名。真面目で信頼出来て質が良い食材を育む、地元の生産者を特に大切にしています。
前菜+メインもしくはメイン+デザートで構成されるお昼のコース(土日祝日を除く)は、38€から。地元の人間が知り尽くした美味しい食材の魅力を、とことんまで追求した珠玉の料理をぜひ味わってみて下さいね。
カンのお勧めホテル

フランス・ノルマンディー地方にある美しい村々を訪れるなら、カンを拠点にしてみてはいかがでしょうか?
ホテルの予約はbooking.comが便利で、毎回お世話になっています。この街にあるお勧めの宿を紹介いたしますので参考にして頂ければ幸いです。
Booking.comのロケーションスコア8.9と高評価なこの宿泊施設は、SNCFカン駅からすぐの場所に位置しているため電車で旅行する方に便利。客室はオレンジをアクセントに用いた、大人でスタイリッシュな空間です。有名ホテルグループによる運営で、24時間対応のフロントがあるため、初めてフランスに旅行されるという方も安心してご利用頂けます。宿泊者のニーズに応じて値段が異なり、料金は2名1泊で160€~220€(朝食込)です。
Booking.comのスタッフスコア8.9と高評価なこの宿泊施設は、5つ星ホテルならではのきめ細やかなサービスが魅力です。ミシュラン星付きレストランの項目でも紹介した「イヴァン・ヴォーティエ」を併設しているホテルなので、食事を楽しみながらのんびりと滞在するのがお勧めです。注意点としては中心市街地までは徒歩で40分ほどの閑静な場所に佇んでいるため、レンタカーもしくはタクシーの利用が便利です。宿泊者のニーズに応じて値段が異なり、料金は2名1泊で150€~250€(朝食別)です。
レンヌ近郊の美しい村
バルフルール
ノルマンディー上陸作戦の舞台となるオマハ・ビーチなどがある、コタンタン半島の最奥部に佇む美しい漁村。この街の城と修道院を築いたギヨーム2世が、イギリス征服へと赴いた港があります。
ブーヴロン・アン・オージュ
この街と同じカルヴァドス県に佇む、メルヘンチックで可愛らしい農村です。ブブロン村の愛称でも親しまれ、日本人のファンも数多くいる美しい村ですよ。
ブランジー・ル・シャトー
廃墟となってしまい現在はその一部しか残されていませんが、カン城と同じ11世紀の城が村の中央にありました。ノルマンディー地方の伝統である、藁葺屋根の民家なども残ります。
サン・セヌリ・ル・ジェレ
12世紀のフレスコ画が残る、サン・セヌリ教会が村のシンボルです。カミーユ・コローやウジェーヌ・ブーダンなど、19世紀を代表する画家にも愛された村としても知られています。




