ボーム・レ・メシュー

Baume-les-Messieurs

断崖絶壁の谷底に佇む村

絶壁に挟まれた幅70mの谷間に佇むボーム・レ・メシューの村は、セイユ川の穏やかな流れに沿って広がっている。修道院の信仰生活が質素な村の営みを生み出し、独自の魅力を放っている。

 

集落が形成された谷底には、3つの峡谷が混じり合っている。こうした地形はジュラ地域特有であり、袋谷を意味する「レキュレ(Reculée)」の名で呼ばれている。氷河から溶け出した水が石灰質の岩肌を削り取り、そそり立つ崖は高さ200mにもおよぶ。村の南側にあるクランソ展望台からは山の上から集落を見下ろすことが出来るので、足を運んでみると良いだろう。

 

この村の歴史は、貧民救済と典礼の重視により農民のみならず貴族階級からも広く支持を集め、中世ヨーロパにおいて絶大な権威を得ることとなったクリュニー修道院改革運動と深い関わりを持っている。クリュニー修道院の最初の修道院長を務めたベルノン院長の強い後押しによって、9世紀ごろから発展を遂げ、中世西ヨーロッパのローマ皇帝フリードリヒ1世の庇護のもと、教皇直属の修道院としてその確固たる地位を築いた。

 

初期ロマネスク様式の面影を残しながら、14世紀に改築が施されたアンペリアル修道院は広大な敷地に建てられた豊かな建築物群が往時の面影を今に伝えている。15世紀ブルゴーニュ風の彫像や墓石が並ぶ礼拝堂など、数多くの宗教的に重要な遺産が収められている。とりわけ細かな彫刻に金箔を貼り付けて仕上げられた16世紀フランドル学派の祭壇画は、優雅で繊細な趣が漂う。

 

村の外れにあるボームの洞窟にも、ぜひ足を延ばしてみると良いだろう。実に1kmにも及ぶ自然の洞窟が続いており、幻想的な光と共に散策が出来る。近くには、トゥフの滝(Cascades des Tufs)があり、冒険心がくすぐられる刺激的な場所となっている。

 

またこの村は、ジュラワインの隠れた名産地としても知られている。ジュラ地方名産のヴァン・ジョーヌをはじめ、赤・ロゼ・スパークリングとすべての味を楽しめるが、とりわけシャルドネを主体に、ヴァン・ジョーヌの原料としても使われるサヴィニャンをブレンドした白ワインは、炒ったアーモンドの香りが楽しめる特徴的なワイン。冷やしたワインを飲めば旅に疲れた体も癒されるだろう。

 

明るい色の民家は茶褐色の屋根を被り、緑豊かな渓谷の風景に溶け込んでいる。自然と一体となった雄大で迫力ある景観は、忘れられない時間を約束してくれる。

ジュラ県ボーム・レ・メシュー(ボームレメシュー、ボーム・レ・メッシュー、ボームレメッシュー)/Baume-les-Messieurs(JURA)

面積:13,09 km2 

人口:162人(2017年現在)

公共交通機関の場合:

パリ・リヨン駅(Paris Gare de Lyon)からTGVに乗って、ブール・カン・ブレス駅(Bourg-en-Bresse)下車。(約2時間)

ブール・カン・ブレス駅でSNCF在来線(TER)に乗り換えて、ロン・ル・ソニエ駅(La Lons-le-Saunier)下車(約40分)

ロン・ル・ソニエ駅からタクシーに乗って、ボーム・レ・メシュー旧市街へ(約30分)

車の場合:

パリ(Paris)から420km(約4時間)

リヨン(Lyon)から170km(約2時間)

ボーヌ(Beaune)から110km(約1時間20分)

ディジョン(Dijon)から100km(約1時間20分)

ブザンソン(Besançon)から80km(約1時間20分)

飛行機の場合:

リヨン・サン・テグジュベリ空港(Lyon-Saint Exupery)から160km(約1時間50分)

ジュネーヴ国際空港(Aéroport international de Genève)から110km(約1時間50分)

「フランスの最も美しい村」協会 加盟村

2020年03月04日:ページ更新

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