グルドン

海と空の狭間の鷲の巣村

Gourdon

香水の都グラース(Grasse)のほど近く、ルー(Loup)渓谷の標高760mの場所に腰掛けるように佇むプロヴァンスの典型的な鷲の巣村のグルドンからは、地中海に向かって開けた素晴らしい眺めが広がっている。

 

8世紀~10世紀にかけて起きたサラセン人の侵略から防衛するために岩山の上に街が建設されて以来、グルドンは強固な要塞としてその名が知られた。9世紀に建てられた最初の要塞を基礎に、3つの円形の塔が特徴的な城が12世紀に建設され、ルー渓谷全域を支配した。グルドンの城が現在の姿となったのは17世紀のことで、アーケードと上階が加わった。

 

とりわけグルドン城の庭は注目である。テラス・ドヌール(Terrasse d’honneur)、薬剤師風庭園(Jardin de l’Apothicaire)、イタリア様式庭園(Jardin à l’Italienne)、プロヴァンス風庭園(Jardin de rocaille)の4つのエリアに分かれ、なかでもテラス・ドヌールは、ベルサイユ宮殿の庭園を設計したことでも知られるフランスを代表する庭師アンドレ・ル・ノートル(André Le Nôtre)のよってデザインされた。(※ただし、4月から9月までの期間で10人以上のグループしか見学出来ないので注意)

 

サン・ヴァンサン・ロマネスク教会(Église romane St-Vincent)は、城の礼拝堂として12世紀に建設された。プロヴァンス風のロマネスク様式で建てられた外観は見事である。

 

村の突き当りにはヴィクトリア広場(Place Victoria)があり、1891年に英国のヴィクトリア女王が訪れたことが今なお語り継がれる。見晴らし台からは、東にニース(Nice)やカップ・フェラ(Cap-Ferrat)、西はサン・トロペ(Saint-Tropez)の岬やモーレ山系(massif des Maures)など息を呑む絶景が待っている。

 

岩山の麓にはポン・ドゥ・ルー(Pont-de-Loup)の集落がある。20世紀初頭までグルドンの旧市街とポン・ドゥ・ルーの集落を結ぶ道が整備されておらず、移動にはラマが用いられてた。事実1900年ごろまでは、岩の多い山道をキャラバンをひくラマを往来する姿が見られた。今日ではポン・ドゥ・ルー(Pont-de-Loup)の集落まで村は拡がり、ラヴェンダーなどの植物の栽培に適していた土壌のため、豊かな香りの香水がグルドンの村の名産となっている。

 

中世の街並みをよく留めているグルドンの村では、見事に修復されたかつての民家や工芸品、お菓子や香水を扱う商店が細い小路に立ち並んでいる。南仏の心地よい青空の下、中世にタイムスリップした気持ちでそぞろ歩きを楽しみたい。

アルプ・マリティーム県グルドン/Gourdon (ALPES-MARITIMES)

面積:22,53km2

人口:396人(2015年現在)

公共交通機関の場合:
ニース・サン・トーギュスタン駅(Nice-St-Augustin)からSNCFに乗って、グラース駅(Grasse)下車(※約1時間10分)
グラース(Grasse)駅前停留場から、アルプ・マリティーム交通(lignes d’azur)512番Gréolières行きのバスに乗って、グルドン停留所下車

車の場合:

ニース(Nice)から40km(※約50分)

飛行機の場合:

ニース・コート・ダジュール国際空港(Aéroport Côte d’Azur)から40km(※約40分)

「フランスの最も美しい村」協会 加盟村

2018年10月21日:ページ更新

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