サン・マロ/Saint-Malo

 

【フランス王により略奪が認められた海賊の街】

 

ブルターニュ地方の英仏海峡を望む海辺に佇むこの街は、

ヨーロッパ有数の港町として大きな発展を遂げた。

カナダを発見した航海士ジャック・カルティエの故郷であり、

フランス国王から他国の船を襲うことを許された海賊の街としても有名。

まるで巨大な軍艦のような城壁に囲まれた旧市街は

第二次世界大戦の空爆によって街は大きな被害を受けたが、

見事な修復により威風堂々とした美しい街並みが楽しめる。

サン・マロ/Saint-Malo

 

【フランス王により略奪が認められた海賊の街】

 

ブルターニュ地方の英仏海峡を望む海辺に佇むこの街は、ヨーロッパ有数の港町として大きな発展を遂げた。

 

カナダを発見した航海士ジャック・カルティエの故郷であり、フランス国王から他国の船を襲うことを許された海賊の街としても有名。

 

まるで巨大な軍艦のような城壁に囲まれた旧市街は第二次世界大戦の空爆によって街は大きな被害を受けたが、見事な修復により威風堂々とした美しい街並みが楽しめる。




街の歴史

 

3世紀終わりにはすでに重要な港と発展していたこの地の、小さな岩礁に街が築かれたのは12世紀の事。以後フランス有数の港町として発展し、16世紀にはこの街出身の探検家ジャック・カルティエがカナダを発見する。

 

戦略的な重要性から街の帰属を巡り、度々フランス王国とブルターニュ公国との間で対立が生じたが、1590年にはサン・マロ共和国として独立を宣言するほど強大な力を有していた。最終的にはフランス国王に属することになるが、18世紀にはコルセールと呼ばれる私掠船が認められる特別区となり、敵国の船舶に対しての海賊行為が合法的に認められ多くの富がもたらされた。

街の歴史

3世紀終わりにはすでに重要な港と発展していたこの地の、小さな岩礁に街が築かれたのは12世紀の事。

 

以後フランス有数の港町として発展し、16世紀にはこの街出身の探検家ジャック・カルティエがカナダを発見する。

 

戦略的な重要性から街の帰属を巡り、度々フランス王国とブルターニュ公国との間で対立が生じたが、1590年にはサン・マロ共和国として独立を宣言するほど強大な力を有していた。

 

最終的にはフランス国王に属することになるが、18世紀にはコルセールと呼ばれる私掠船が認められる特別区となり、敵国の船舶に対しての海賊行為が合法的に認められ多くの富がもたらされた。

サン・マロ城

 

サン・マロ独立の象徴でもある、青地に白十字が描かれた旗がはためくサン・マロ城。現在の城は、ブルターニュ公が統治していた1424年以後の建築である。防衛的で強固な外観が特徴的で、現在は市役所および街の歴史にまつわる1万点近くに達する品々が展示されている市立博物館として用いられている。

 

そのすぐ脇に佇むキ・カン・グロワーニュの塔は、後のフランス王妃となるアンヌ・ド・ブルターニュの命によって15世紀に建てられた。サン・マロ市民の反対を押し切ってまで建てたという逸話が、この塔の名前の由来となっている。

サン・マロ城

サン・マロ独立の象徴でもある、青地に白十字が描かれた旗がはためくサン・マロ城。

 

現在の城は、ブルターニュ公が統治していた1424年以後の建築である。

 

防衛的で強固な外観が特徴的で、現在は市役所および街の歴史にまつわる1万点近くに達する品々が展示されている市立博物館として用いられている。

 

そのすぐ脇に佇むキ・カン・グロワーニュの塔は、後のフランス王妃となるアンヌ・ド・ブルターニュの命によって15世紀に建てられた。

 

サン・マロ市民の反対を押し切ってまで建てたという逸話が、この塔の名前の由来となっている。

城壁が囲む旧市街

 

この街を象徴するのがアンテラ・ミューロス(Intra-Muros)と呼ばれる、海賊の砦のような旧市街。最初に街を取り囲む壁が築かれたのは1155年に遡るが、現在の城壁の大部分はフランスを代表する軍事建築家ヴォーバンの弟子によって18世紀に築かれた。

 

その全長は実に1754mにも及び、城壁の上を歩いて一周することが出来るようになっている。その途中に見どころも点在しており、観光案内所の正面に位置する扉を右手に曲がって突き当りに位置する18世紀のサン・トマ門にある階段を上って、反時計回りに一周するのがお勧め。

城壁が囲む旧市街

この街を象徴するのがアンテラ・ミューロス(Intra-Muros)と呼ばれる、海賊の砦のような旧市街。

 

最初に街を取り囲む壁が築かれたのは1155年に遡るが、現在の城壁の大部分はフランスを代表する軍事建築家ヴォーバンの弟子によって18世紀に築かれた。

 

その全長は実に1754mにも及び、城壁の上を歩いて一周することが出来るようになっている。

 

その途中に見どころも点在しており、観光案内所の正面に位置する扉を右手に曲がって突き当りに位置する18世紀のサン・トマ門にある階段を上って、反時計回りに一周するのがお勧め。

城壁上の散策路①

 

ヴォーバンの命により1694年から建築が始まった王妃の砦は、かつて砲兵部隊が見守っていた。馬の蹄鉄のような形が印象的なビドゥアンの塔の歴史は15世紀に遡り、かつては火薬倉庫として用いられていた。1674年に建造されたホランド稜堡の上は開けた公園のようになっており、ランス湾を見渡すことの出来る素晴らしい眺めが広がる。18世紀の大砲や、街の偉人ジャック・カルティエの銅像などが目印。

 

そのすぐ手前にサン・ピエ―ル門と、かつて街の安全を守っていた番犬のための犬小屋がある。1770年まで略奪者から住民を守るため、夜になると24匹の犬を街に放っていたのだそう。その時代の名残りとして、サン・マロでは毎晩22時になると大聖堂の鐘が鳴らされる。

城壁上の散策路①

ヴォーバンの命により1694年から建築が始まった王妃の砦は、かつて砲兵部隊が見守っていた。

 

馬の蹄鉄のような形が印象的なビドゥアンの塔の歴史は15世紀に遡り、かつては火薬倉庫として用いられていた。

 

1674年に建造されたホランド稜堡の上は開けた公園のようになっており、ランス湾を見渡すことの出来る素晴らしい眺めが広がる。

 

18世紀の大砲や、街の偉人ジャック・カルティエの銅像などが目印。

 

そのすぐ手前にサン・ピエ―ル門と、かつて街の安全を守っていた番犬のための犬小屋がある。

 

1770年まで略奪者から住民を守るため、夜になると24匹の犬を街に放っていたのだそう。

 

その時代の名残りとして、サン・マロでは毎晩22時になると大聖堂の鐘が鳴らされる。

城壁上の散策路②

 

正面の入口から反対側に位置する道は美しい直線を描き、別名「海賊の館」と呼ばれる美しい家々が建ち並ぶ。最後の直線の途中では、中世の城壁が残るグランド・ポルトの上を通過する。マシクーリと呼ばれる防衛的な機能を備えた2つの大きな円形の塔が印象的で、市街地側ではサン・ヴァンサン大聖堂の鐘楼が顔を覗かせる。反対側には街で最も歴史ある港が広がり、多くの船が停泊している。

 

旧市街への入口として通過するサン・ヴァンサン門が、散策路の終着点となる。テラス席で多くの人々がくつろぐシャトーブリアン広場やサン・マロ城を望む美しい眺めが待っている。

城壁上の散策路②

正面の入口から反対側に位置する道は美しい直線を描き、別名「海賊の館」と呼ばれる美しい家々が建ち並ぶ。

 

最後の直線の途中では、中世の城壁が残るグランド・ポルトの上を通過する。

 

マシクーリと呼ばれる防衛的な機能を備えた2つの大きな円形の塔が印象的で、市街地側ではサン・ヴァンサン大聖堂の鐘楼が顔を覗かせる。

 

反対側には街で最も歴史ある港が広がり、多くの船が停泊している。

 

旧市街への入口として通過するサン・ヴァンサン門が、散策路の終着点となる。

 

テラス席で多くの人々がくつろぐシャトーブリアン広場やサン・マロ城を望む美しい眺めが待っている。

エメラルドグリーンの海岸

 

この街の海はエメラルドに輝くと謳われ、美しい海岸線が訪れる人々を魅了する。また1日の潮の満ち引きが大きいため、刻一刻と異なる表情を見せるのも特徴。

 

サン・マロ城から最も近い海上には、1689年に建設されたヴォーバン設計の王立要塞が浮かぶ。またビドゥアンの塔からは、前方にフランス・ロマン主義の先駆的な著作で名高いシャトーブリアンの墓が祀られているグラン・ベ島、後方には17世紀の要塞が残るプチ・ベ島を見渡すことが出来る。干潮時には歩いて渡ることも出来るこれらの島々も、サン・マロの美しい景観を惹きたてている。

エメラルドグリーンの海岸

この街の海はエメラルドに輝くと謳われ、美しい海岸線が訪れる人々を魅了する。

 

また1日の潮の満ち引きが大きいため、刻一刻と異なる表情を見せるのも特徴。

 

サン・マロ城から最も近い海上には、1689年に建設されたヴォーバン設計の王立要塞が浮かぶ。

 

またビドゥアンの塔からは、前方にフランス・ロマン主義の先駆的な著作で名高いシャトーブリアンの墓が祀られているグラン・ベ島、後方には17世紀の要塞が残るプチ・ベ島を見渡すことが出来る。

 

干潮時には歩いて渡ることも出来るこれらの島々も、サン・マロの美しい景観を惹きたてている。

サン・ヴァンサン大聖堂

 

城壁に囲まれた旧市街の中心で静かに時を刻んでいるのが、12世紀に建てられたサン・ヴァンサン大聖堂である。ゴシック様式とロマネスク様式の混ざり合う教会で、戦後フランス抽象美術の第一人者ジャン・ル・モアルが手掛けた素晴らしいステンドグラスは思わず息を呑む美しさ。

 

街の郊外に見どころが点在し、ジャック・カルティエが晩年を過ごした民家を活用したジャック・カルティエ資料館や大航海時代の航海技術にまつわる展示を楽しめる兵士の塔などがある。また第二次世界大戦の際に築かれたトーチカは戦争記念館となり、当時の忘れてはならない記憶を伝えている。

サン・ヴァンサン大聖堂

城壁に囲まれた旧市街の中心で静かに時を刻んでいるのが、12世紀に建てられたサン・ヴァンサン大聖堂である。

 

ゴシック様式とロマネスク様式の混ざり合う教会で、戦後フランス抽象美術の第一人者ジャン・ル・モアルが手掛けた素晴らしいステンドグラスは思わず息を呑む美しさ。

 

街の郊外に見どころが点在し、ジャック・カルティエが晩年を過ごした民家を活用したジャック・カルティエ資料館や大航海時代の航海技術にまつわる展示を楽しめる兵士の塔などがある。

 

また第二次世界大戦の際に築かれたトーチカは戦争記念館となり、当時の忘れてはならない記憶を伝えている。

サン・マロについて詳しく知りたい!

基本情報

イル・エ・ヴィレーヌ県サン・マロ(サンマロ)/Saint-Malo (ILLE-ET-VILAINE)

面積:36,58km2

人口:7万人(2016年現在)

2020年11月06日:ページ更新

行き方

パリからTGVの直通新幹線が運行しており、片道3時間ほどと気軽に訪れることが出来ます。

 

ブルターニュの中心都市レンヌなどに立ち寄りながら、この地方の小さな村や街を併せて巡るのもお勧めです。

パリ・モンパルナス駅(Paris Montparnasse 1 et 2)からTGVに乗って、サン・マロ駅(Saint-Malo)下車。(約3時間)

レンヌから70km(約1時間)

パリから420km(約4時間20分)

サン・マロ=ディナール空港から、タクシーに乗ってサン・マロ中心市街地まで(約30分)

レストラン

ブルターニュ地方屈指の人気リゾート地であるこの街は、旧市街の中に多くのレストランやカフェがひしめき合っています。

 

2020年に実際に利用したお店を含め、サン・マロのお勧めレストランを紹介させて頂きますので、参考にして頂ければ幸いです。

2020年に実際に利用したこのレストランは、活気あふれるメインの大通りに面しているので散策途中でも気軽に入ることが出来ます。料理はキッシュやステーク・フリットといったフランスのカフェの定番メニューが豊富。厚切りのサーモンや熟成牛など食材も美味しく、こだわりを感じました。また店内はイギリス風のお洒落な内装で、ゆっくりとくつろぐことが出来ましたよ。

 

今回は食べませんでしたが、1人前とは思えないぐらい大きなケーキのこの店の名物です。甘いものが大好きという方にもお勧めですよ。

ブルターニュ地方を代表する高級バター屋ボルディエが運営する、こだわりのビストロも旧市街の路地に入った場所にある直営店の脇で営業しています。

 

豊富なフレーバーのバターそれぞれの個性を活かした料理を提供。アミューズブッシュでは様々な種類のバターの食べ比べが出来るので、中々食べることの出来ない味を試してみるでも満足感がありますよ。メニューは平日昼のランチコースで20€から楽しめます。

特産品

人気の観光地でもあり、ブルターニュの定番お土産からお洒落な雑貨まで様々な品物を販売するブティックが軒を連ねています。

 

ここではサン・マロを訪れたらぜひ味わいたい、お勧めの味を紹介させて頂きます。

ブルトン語で「バターのお菓子」を意味する郷土菓子クイニーアマンは、この街を訪れたら是非とも味わいたい一品。とりわけサン・ヴァンサン大聖堂すぐ近くの黄色い外観が目印のお店が、クイニーアマンやファー・ブルトンなどブルターニュの郷土菓子を専門に扱うこの街の名物店として有名です。

 

個人的には正面の門から入ってすぐの場所にあるBakery Maison Hectorというお店のクイニーアマンが、ボルディエのバターを使用したリッチな味わいで好きでした。

小麦粉と卵だけで作られるクラックラン(Craquelin)は、この街の住民に親しまれている素朴なお菓子です。その歴史は1607年に遡り、サクサクとした食感が楽しめます。

 

好き好きはあると思いますが、この街を代表する郷土菓子もぜひお試しあれ!

カフェ・パティスリー

甘いものが好きという方にお勧めの、サン・マロのカフェやパティスリーを紹介させて頂きますので、参考にして頂ければ幸いです。

ブルターニュの中心都市レンヌとサン・マロだけで営業するこのお店は、確かな味から地元の方に愛されているパティスリーです。

 

サクサクのメレンゲの乗ったタルト・シトロンや、絶品のマカロンは是非とも試したいお勧めの味わいです。




サン・マロのお勧めホテル

ブルターニュ地方にある美しい村々を訪れるなら、サン・マロも併せて訪れてみてはみてはいかがでしょうか?

 

ホテルの予約はbooking.comが便利で、毎回お世話になっています。2020年に実際に宿泊したホテルを含め、サン・マロにあるお勧めの宿を紹介いたしますので参考にして頂ければ幸いです。

Booking.comのロケーションスコア9.3と高評価なこの宿泊施設は、旧市街から海岸線を少し歩いた場所に佇んでいます。清潔感のある客室は、お洒落でスタイリッシュな内装。プールやサウナなども備えているので、ゆっくりと羽を伸ばすのに最適です。海を見ながら食べることの出来る朝食も、地元の食材がふんだんに使われていて満足感がありましたよ。宿泊者のニーズに応じた様々なグレードの部屋があり、料金は2名1泊で190€~360€(朝食別)です。

Booking.comの総合スコア9.1と高評価なこの宿泊施設は、城壁内に位置しているので街の散策に便利です。客室は、白を基調として落ち着きのある内装。オレンジ色の光に包まれる夜の街並みも素敵なので、旧市街に宿泊するのはお勧めです。宿泊者のニーズに応じた様々なグレードの部屋があり、料金は2名1泊で100€~130€です。

Booking.comの総合スコア9.1と高評価なこの宿泊施設は、城壁内に位置しているので街の散策に便利です。開放感のあるセンスの良い客室は、バカンスの旅行にもぴったり。海までも近いので、干潮時に付近の小島まで渡ってみるのもお勧めです。宿泊者のニーズに応じた様々なグレードの部屋があり、料金は2名1泊で120€~240€(朝食別)です。



Booking.com




サン・マロ近郊の美しい村

サン・シュリアック

この街と同じランス湾沿いに位置するこの村は、長閑な漁村の雰囲気溢れる街並みが魅力。教会囲み地と呼ばれるブルターニュ地方ならではの、宗教建築も楽しめますよ。