フォントヴロー・ラベイ/Fontevraud-l’Abbaye

 

【欧州最大の大修道院を中心に広がる村】

 

ロワール川近くの豊かな森に囲まれた場所に佇むこの村は、

中世ヨーロッパにおいて最も修道士の活動が栄えた場所。

女性の修道院長が治める大修道院では、

プランタジネット王朝ゆかりの王家が眠る。

今日は美術館や文化活動の中心地として、

またホテルやレストランに姿を変えながら、

多くの人々を惹きつけ賑わいをみせている。

フォントヴロー・ラベイ/Fontevraud-l’Abbaye

 

【欧州最大の大修道院を中心に広がる村】

 

ロワール川近くの豊かな森に囲まれた場所に佇むこの村は、中世ヨーロッパにおいて最も修道士の活動が栄えた場所。

 

女性の修道院長が治める大修道院では、プランタジネット王朝ゆかりの王家が眠る。

 

今日は美術館や文化活動の中心地として、またホテルやレストランに姿を変えながら、多くの人々を惹きつけ賑わいをみせている。




世界遺産:シュリー・シュル・ロワールとシャロンヌ間のロワール渓谷

 

フランス中央部を横断するように流れるロワール川の流域は、中世より文化の中心地として栄えた。華やかな宮廷文化を物語る古城の点在する地域として有名だが、ロマネスク様式で建てられた大きな教会が数多く残されているなど宗教的にも重要な場所である。

 

王族による支援を受けながら13ヘクタールにも及ぶ広大な敷地に佇む大修道院を中心として形成された街は、ヨーロッパでも最大規模として知られる。ロワール流域の文化的景観を形作る重要な村として高く評価され、2000年には『シュリー・シュル・ロワールとシャロンヌ間のロワール渓谷』の一部としてユネスコの世界遺産にも登録されている。

世界遺産:シュリー・シュル・ロワールとシャロンヌ間のロワール渓谷

フランス中央部を横断するように流れるロワール川の流域は、中世より文化の中心地として栄えた。

 

華やかな宮廷文化を物語る古城の点在する地域として有名だが、ロマネスク様式で建てられた大きな教会が数多く残されているなど宗教的にも重要な場所である。

 

王族による支援を受けながら13ヘクタールにも及ぶ広大な敷地に佇む大修道院を中心として形成された街は、ヨーロッパでも最大規模として知られる。

 

ロワール流域の文化的景観を形作る重要な村として高く評価され、2000年には『シュリー・シュル・ロワールとシャロンヌ間のロワール渓谷』の一部としてユネスコの世界遺産にも登録されている。

フォントヴロー修道院①:歴史

 

ブルターニュ出身の修道士ロベール・ダルブリセルによって、1101年に創設されたのがフォントヴロー大修道院。設立されてすぐに男女に別れた修道院全体を女性の修道院長が治めていたのが特徴で、男性優位の中世社会の批判にさらされながらも、閉鎖される1792年まで36名の女性がその役割を受け継いだ。

 

王家の血を引く女性が修道院長を務めたことが多かったこと、また修道院の発展に寄与した王族のための墓地があることなどから、フォントヴロー王立大修道院の名でも呼ばれる。フランス革命後はナポレオンの命により監獄として利用され、1975年より文化活動を支援するためのカルチャーセンターとして活用されている。

フォントヴロー修道院①:歴史

ブルターニュ出身の修道士ロベール・ダルブリセルによって、1101年に創設されたのがフォントヴロー大修道院。

 

設立されてすぐに男女に別れた修道院全体を女性の修道院長が治めていたのが特徴で、男性優位の中世社会の批判にさらされながらも、閉鎖される1792年まで36名の女性がその役割を受け継いだ。

 

王家の血を引く女性が修道院長を務めたことが多かったこと、また修道院の発展に寄与した王族のための墓地があることなどから、フォントヴロー王立大修道院の名でも呼ばれる。

 

フランス革命後はナポレオンの命により監獄として利用され、1975年より文化活動を支援するためのカルチャーセンターとして活用されている。

フォントヴロー修道院②:建築

 

大修道院付属教会は1105~1165年にかけて建てられ、アンジュー様式(プランタジネット様式)とポワティエ風様式が交わる。教会奥の内陣は開放感があり、ロマネスク芸術の極を感じることが出来る。最盛期にはフランス西部を領地に治めるアンジュー帝国を築き、イングランド王の称号も持つプランタジネット家のリチャード1世とその妻およびヘンリー2世とその妻の生前の姿を再現した13世紀の4体の横臥彫像も見応えがある。

 

また同じく12世紀に建てられた、ロマネスク様式の台所も必見。16世紀に再建された教会参事会室は、『キリストの犠牲』をモチーフとした美しい壁画に彩られる。同じく16世紀に造られた回廊は、クラシカル様式の柱を強調した概観が印象的である。

フォントヴロー修道院②:建築

大修道院付属教会は1105~1165年にかけて建てられ、アンジュー様式(プランタジネット様式)とポワティエ風様式が交わる。

 

教会奥の内陣は開放感があり、ロマネスク芸術の極を感じることが出来る。

 

最盛期にはフランス西部を領地に治めるアンジュー帝国を築き、イングランド王の称号も持つプランタジネット家のリチャード1世とその妻およびヘンリー2世とその妻の生前の姿を再現した13世紀の4体の横臥彫像も見応えがある。

 

また同じく12世紀に建てられた、ロマネスク様式の台所も必見。

 

16世紀に再建された教会参事会室は、『キリストの犠牲』をモチーフとした美しい壁画に彩られる。

 

同じく16世紀に造られた回廊は、クラシカル様式の柱を強調した概観が印象的である。

フォントヴロー近代美術館

 

フォントヴロー修道院で馬小屋として用いられていた建物は、2021年より近代美術館として活用されている。ルーマニア生まれのフランス人実業家レオン・クリグマン夫妻の個人コレクションがペイ・ド・ラ・ロワール地域圏に寄贈されたことから、展示のためのリノベーションが行われた。

 

19~20世紀にかけて活躍した芸術家の作品を中心に、800以上の作品が所蔵されている。トゥールーズ・ロートレックやカミーユ・コロー、ロベール・ドローネーやベルナール・ビュッフェなどフランスを代表する絵画作品はもちろん、エドガー・ドガやアンドレ・ドランが手掛けた彫刻やモーリス・マリノによるガラス細工などが見どころとなっている。

フォントヴロー近代美術館

フォントヴロー修道院で馬小屋として用いられていた建物は、2021年より近代美術館として活用されている。

 

ルーマニア生まれのフランス人実業家レオン・クリグマン夫妻の個人コレクションがペイ・ド・ラ・ロワール地域圏に寄贈されたことから、展示のためのリノベーションが行われた。

 

19~20世紀にかけて活躍した芸術家の作品を中心に、800以上の作品が所蔵されている。

 

トゥールーズ・ロートレックやカミーユ・コロー、ロベール・ドローネーやベルナール・ビュッフェなどフランスを代表する絵画作品はもちろん、エドガー・ドガやアンドレ・ドランが手掛けた彫刻やモーリス・マリノによるガラス細工などが見どころとなっている。

サン・ラザール小修道院

 

すぐ脇の土地に佇むサン・ラザール小修道院は、フォントヴロー修道院と同じく12世紀にその歴史を遡ると考えられている。教会参事会室を備えた回廊や礼拝堂、食堂、共同で使うための大きな寝室など修道生活を送る上で必要な施設を全て備えていたほか、元々は原因不明の皮膚病(レプラ)に苦しむ患者の受け入れを積極的に行ってきた。

 

複雑で精巧な造りで知られるサン・ジルの螺旋階段は小修道院のシンボルとも言える場所で、建物内は荘厳な雰囲気に包まれている。2014年に大規模なリノベーションが行われ、現在はホテルやレストランとして用いられている。

サン・ラザール小修道院

すぐ脇の土地に佇むサン・ラザール小修道院は、フォントヴロー修道院と同じく12世紀にその歴史を遡ると考えられている。

 

教会参事会室を備えた回廊や礼拝堂、食堂、共同で使うための大きな寝室など修道生活を送る上で必要な施設を全て備えていたほか、元々は原因不明の皮膚病(レプラ)に苦しむ患者の受け入れを積極的に行ってきた。

 

複雑で精巧な造りで知られるサン・ジルの螺旋階段は小修道院のシンボルとも言える場所で、建物内は荘厳な雰囲気に包まれている。

 

2014年に大規模なリノベーションが行われ、現在はホテルやレストランとして用いられている。

サン・ミシェル教会

 

中心市街地に佇むサン・ミシェル教会は、13世紀にその歴史を遡る。アンジュー伯でイギリス王国も務めたヘンリー2世とその妻アリエノール・ダキテーヌの支援を受けて設立されたことから、教会奥の内陣にあるヴォールト天井には2人の頭部を象った彫刻が飾られている。

 

現在の建物の大部分は13世紀初頭に造られたもので、15世紀ならび17世紀に拡張のための工事が行われた。教会内はフォントヴロー修道院から持ち込まれた様々な宗教芸術が祀られており、その中でも1621年に製作された黄金に輝く主祭壇は必見の美しさである。

サン・ミシェル教会

中心市街地に佇むサン・ミシェル教会は、13世紀にその歴史を遡る。

 

アンジュー伯でイギリス王国も務めたヘンリー2世とその妻アリエノール・ダキテーヌの支援を受けて設立されたことから、教会奥の内陣にあるヴォールト天井には2人の頭部を象った彫刻が飾られている。

 

現在の建物の大部分は13世紀初頭に造られたもので、15世紀ならび17世紀に拡張のための工事が行われた。

 

教会内はフォントヴロー修道院から持ち込まれた様々な宗教芸術が祀られており、その中でも1621年に製作された黄金に輝く主祭壇は必見の美しさである。

サント・カトリーヌ礼拝堂

 

かつて大修道院付属の墓地だった場所には、13世紀前半に建てられたサント・カトリーヌ礼拝堂が佇む。全体としてロマネスク様式の名残りを留めながらも、アーチが複雑に組み合わさったヴォールト天井はアンジュー様式(プランタジネット様式)ゴシック建築の隠れた傑作として知られている。

 

空に突き出しているように伸びる死者の灯明塔は、15世紀に付け加えられたものである。夜になるとランタンが設置され、塔の上から優しい光がこぼれる。墓地に付属した礼拝堂だったことから納骨所を備えているほか、フランス革命後は公共施設や個人の住居としても用いられていた。

サント・カトリーヌ礼拝堂

かつて大修道院付属の墓地だった場所には、13世紀前半に建てられたサント・カトリーヌ礼拝堂が佇む。

 

全体としてロマネスク様式の名残りを留めながらも、アーチが複雑に組み合わさったヴォールト天井はアンジュー様式(プランタジネット様式)ゴシック建築の隠れた傑作として知られている。

 

空に突き出しているように伸びる死者の灯明塔は、15世紀に付け加えられたものである。

 

夜になるとランタンが設置され、塔の上から優しい光がこぼれる。

 

墓地に付属した礼拝堂だったことから納骨所を備えているほか、フランス革命後は公共施設や個人の住居としても用いられていた。

ノートルダム・ド・ピティエ礼拝堂

 

村の郊外の静かで牧歌的な場所に佇むのは、ノートルダム・ド・ピティエ礼拝堂。宗教戦争や飢餓そして中世に猛威を振るった伝染病ペストから村を守ってくれた聖母マリアに感謝するため、1579年に大修道院長の側近によって建てられた。

 

第二次ルネサンス様式(フランス国王アンリ2世様式)の建物は、小さいながらも華やかな印象を与える。また教会内では、16世紀後半から作られた「処刑後に十字架から降ろされたイエスの遺体を抱く聖母マリア(ピエタ)」を題材とした様々な像が祀られている。毎年8月15日には宗教者と信者による礼拝行進も行われ、厳かな雰囲気に包まれる。

ノートルダム・ド・ピティエ礼拝堂

村の郊外の静かで牧歌的な場所に佇むのは、ノートルダム・ド・ピティエ礼拝堂。

 

宗教戦争や飢餓そして中世に猛威を振るった伝染病ペストから村を守ってくれた聖母マリアに感謝するため、1579年に大修道院長の側近によって建てられた。

 

第二次ルネサンス様式(フランス国王アンリ2世様式)の建物は、小さいながらも華やかな印象を与える。

 

また教会内では、16世紀後半から作られた「処刑後に十字架から降ろされたイエスの遺体を抱く聖母マリア(ピエタ)」を題材とした様々な像が祀られている。

 

毎年8月15日には宗教者と信者による礼拝行進も行われ、厳かな雰囲気に包まれる。

豊かな歴史を感じる旧市街

 

その他にも村内には見どころ豊富で、1876年に建てられた美しい村役場や、18世紀前半に建てられた鳩小屋がある。またフランス国王アンリ4世の父であるナバラ国王アントワーヌ・ド・ブルボンの姉妹で、フォントヴロー修道院長を務めたエレオノール・ド・ブルボンが17世紀に自身の住居にアクセスするために作ったノートル・ダム・ド・リース門も残る。

 

村の郊外に佇むサン・マンブッフの泉は、修道院が建てられた12世紀には既に地域の人々の水汲み場として用いられていた。盲目を直したという伝説があり、目の病に効用があると言い伝えられている。また付近には19世紀の洗濯場が残り、当時の暮らしを今に伝えている。

豊かな歴史を感じる旧市街

その他にも村内には見どころ豊富で、1876年に建てられた美しい村役場や、18世紀前半に建てられた鳩小屋がある。

 

またフランス国王アンリ4世の父であるナバラ国王アントワーヌ・ド・ブルボンの姉妹で、フォントヴロー修道院長を務めたエレオノール・ド・ブルボンが17世紀に自身の住居にアクセスするために作ったノートル・ダム・ド・リース門も残る。

 

村の郊外に佇むサン・マンブッフの泉は、修道院が建てられた12世紀には既に地域の人々の水汲み場として用いられていた。

 

盲目を直したという伝説があり、目の病に効用があると言い伝えられている。

 

また付近には19世紀の洗濯場が残り、当時の暮らしを今に伝えている。

フォントヴロー・ラベイについて詳しく知りたい!

フランスの最も美しい村

メーヌ・エ・ロワール県フォントヴロー・ラベイ(フォントヴローラベイ、フォンテブロー・ラベイ、フォンテブローラベイ)/Fontevraud-l’Abbaye (MAINE-ET-LOIRE)

面積:14,82 km2

人口:1500人(2021年現在)

世界文化遺産:ユネスコ(U.N.E.S.C.O.)

  • 登録名:「シュリー=シュル=ロワールとシャロンヌ間のロワール渓谷」(Val de Loire entre Sully-sur-Loire et Chalonnes)

写真1枚目:Photoed by ActuaLitté – Flickr

写真2枚目:Photoed by Moto Itinerari – Flickr

写真3, 4, 5枚目:Photoed by Jean-Pierre Dalbéra – Flickr

2024年9月29日:ページ更新

行き方

メーヌ・エ・ロワール県の中核都市ソミュールから、観光用のシャトルバスが運行しているので公共交通機関のみで訪れる事も可能です。

 

隣接してモンソローおよびカンド・サン・マルタンという2つの「フランスの最も美しい村」が存在しているため、可能であればレンタカーを借りて周辺の美しい村と併せて訪れるのがお勧めです。

パリ・モンパルナス駅(Paris-Montparnasse 1-2)からSNCFに乗って、トゥール(Tours)駅で乗り換え、ソミュール(Saumur)駅下車(※約2時間30分)

 

ソミュール旧市街(Saumur: Centre-Ville)停留所へ移動して、ソミュール交通(SAUMUR AGGLOBUS)1番のバスに乗ってモンソロー停留所下車(※約40分)

アンジェ(Anjers)から80km(約1時間10分)

パリ(Paris)から310km(約3時間10分)

パリ・シャルル・ド・ゴール国際空港から340km(約3時間30分)

ミシュラン星付きレストラン

2024年のミシュランガイドで、1つ星を獲得したレストランを紹介させて頂きます。

サン・ラザール小修道院をリノベーションして営業している、ホテルに併設されたレストランです。かつての回廊に設けられた席で食事をすることができ、修道院と共に歩んだこの村の豊かな歴史を感じながら美しい料理を楽しむことが出来ます。

 

大修道院の敷地内で大切に育てられた野菜やハチミツなどの素材を使うなど、地産地消を通じた地域の持続可能な発展に寄与しているのも特徴。平日お昼の営業は無く、4品で構成されたコースが109€からと少しお高めですが、忘れられない思い出になること間違い無しですよ!

フォントヴロー・ラベイのお勧めホテル

村内がオレンジに輝く夕暮れ時や、夜のライトアップ、朝霧に包まれた街並みなど、時間によって様々な表情を見せるのが美しい村の魅力。

 

フランスの最も美しい村の予約はbooking.comが便利で、毎回お世話になっています。今回はフォントヴロー・ラベイにあるお勧めのホテルを紹介いたしますので参考にして頂ければ幸いです。

Booking.comの総合スコア9.0と高評価なこの宿泊施設は、お勧めレストランの項目でも紹介したミシュラン星付きのお店が併設されたホテルです。サン・ラザール小修道院をリノベーションした客室は、まるで物語の主人公になったかのような空間です。修道院と共に歩んだこの村の稀有な歴史を感じるために、理想的な場所であることは間違いありません。宿泊者のニーズに応じて値段が異なり、料金は2名1泊で170€~210€(朝食別)です。

Booking.comのロケーション・スコア9.3と高評価なこの宿泊施設は、フォントヴロー・ラベイ、モンソロー、カンド・サン・マルタンという3つの「フランスの最も美しい村」の中間地点に佇んでいるので村巡りに便利な立地です。フォントヴロー修道院が管理を行ったかつての農場をリノベーションしており、17世紀の建物や小さな礼拝堂が残ります。森に囲まれた閑静な雰囲気は、田舎らしい滞在を満喫することが出来ますよ。宿泊者のニーズに応じて値段が異なり、料金は2名1泊で110€~190€(朝食別)です。




【一緒に訪れたい美しい村】

フォントヴロー・ラベイから車で10分(5km)

フォントヴロー・ラベイから車で10分(5km)

フォントヴロー・ラベイから車で50分(50km)

スポンサーリンク




次の美しい村を巡る