ミランダ・デル・カスタニャル

Miranda del Castañar

称賛の価値あるフランシア山の見張り台

サラマンカ県のシエラ・デ・フランシア山脈の小高い山の上に佇むミランダ・デル・カスタニャルの村は、城壁に囲まれた強固な城塞都市として栄えた。緑の額に縁取られながら、城と塔が集落を見下ろすように堂々と顔を覗かせている。

 

村の名前は一説によれば、ラテン語で見張り台を意味する「miranda」や、称賛の価値があるという意味の「mirandus」に因んでいると言われており、その由来に恥じぬ美しい景観が岩山の上に広がっている。

 

村は12世紀にエルサレムの聖ヨハネ病院独立騎士団の主導により拓かれたと言われており、1世紀後のアルフォンソ9世の時代に大きく発展した。シエラ・デ・フランシア山脈の中核都市として城が築かれ、ミランダ家によって脈々と受け継がれた。飾り気のない四角い主塔は、重々しい存在感を放ちながら村を見守っている。1954年には第19代ミランダ・デ・カスタニャル女伯爵によって村に寄贈され、現在は村民にとって象徴的な建造物となっている。

 

ミランダ・デル・カスタニャル城の正面にあるトロス広場は16世紀に整備された。約2,000人の観客を収容することができ、四角い形の広場としては、スペインで現存する最も古い闘牛場である。また、城のすぐ脇の村役場はかつて穀物市場として用いられていた。

 

村の中心にあるサン・ヒネス・イ・サンティアゴ教会は、13~14世紀に起源を持つ。1613年に建てられた天高くそびえる鐘楼が印象的で、村の冠婚葬祭などに今なお使われている。村の外れにある聖母クエスタ礼拝堂からは、フランシア山の雄大な景色を眺めることが出来るため併せて訪れて見るのがお勧めである。

 

街並みは城塞都市の趣を感じる防衛的な性格によって特徴づけられる。村を囲む城壁は、矢や鉄砲を発射するための銃眼を備えており、東西南北にそれぞれ一つづつ城門が残る。傾斜が大きな中心部には4階建てにもなる民家が並んでおり、非常に狭い通路に向かって木製のバルコニーが迫り出している。

 

お祭の日には、住民が色とりどりの伝統衣装を身にまとい、縦笛と太鼓の音楽が村中に鳴り響く。また2月2日の、カンデラス(ろうそく)祭では、聖母像に大きさの異なる2つのろうそく持たせ礼拝行列を行う。両方の灯りが消えなければ、お年寄りや若者に幸せな一年が訪れる。反対に小さいキャンドルの灯りが消えた場合は子ども、大きいキャンドルの灯りが消えた場合は年配者に厄年が訪れると言われている。

 

身を屈めて通らなければならないほどの小さな抜け道や、狭く入り組んだ路地。木組みの家が多く残る中世の街を散策すれば、まるで迷路に入り込んでしまったかのような感覚を受けるだろう。

サラマンカ県ミランダ・デル・カスタニャル(ミランダデルカスタニャル)/Miranda del Castañar (SALAMANCA)

面積:21,07km2

人口:402人(2019年現在)

公共交通機関の場合:

準備中

車の場合:

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飛行機の場合:

準備中

「スペインの最も美しい村」協会 加盟村(2017年より加盟)

準備中

2020年3月5日:ページ更新

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