エスタン

Estaing

石葺き屋根の美を追求する村

アヴェロンの北部に佇むエスタンの村は、スペインへと続く巡礼路としても知られ、「ロット川に架かる橋(pont sur le Lot)」およびエスタンとサン・コーム・ドルトを結ぶ道は「フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」の一部としてユネスコの世界遺産にも登録されている。

 

村の頂上で圧倒的な存在感を放つエスタン城は、フランボアイヤン・ゴシック様式とルネサンス様式が混ざり合う11世紀からの建物で、エスタン家の栄光を今に伝える。フランス革命の際に国に売却され、修道院の本部として活用されていたが、現在は元フランス大統領でエスタン家の末裔の一人とも言われるヴァレリ・ジスカール・デスタン(Valéry Giscard d’Estaing)財団によって所有され保護されている。

 

城の近くには、17世紀から18世紀に描かれた祭壇画が美しいサン・フルレ(Saint-Fleuret)教会がある。15世紀の納骨堂の上に設けられ、10世紀から続く石墓が眠っている。内部は、現代と伝統の調和を重んじる芸術家クロード・バイヨン(Claude Baillon)により製作されたステンドグラス暖かい光で照らし出している。

 

毎年7月の第1日曜日にはサン・フルレ祭が執り行われ、伝統衣装に身を包んだ住民たちによる礼拝行列が行われている。その様子はまるで中世に戻ったかのような錯覚を抱かせる。

 

エスタンの見どころは、シスト(schiste)と呼ばれる屋根葺き用の板石で統一された家々の街並みである。村のすぐそばから産出されるこの石の屋根は、美しいモザイク模様となって人々を魅了する。

 

村の特産であるワインを栽培する畑は、2011年にAOC(原産地統制呼称制度)として認定され、パリのモンマルトルに次ぐ、2番目に小さなドメーヌとして知られている。エスタンのワインの歴史は古く、ブドウは10世紀にエスタン家によって植えられたとの記録が残っている。ガメイ種やカベルネ種主体の赤とモーザック種とシュナン種で造られる白はどちらもフルーティーな味わいが特徴である。

 

村の主要路に面して、役場と観光案内所のある16世紀の建物があるのでぜひ立ち寄ってみると良いだろう。その他にも、ルネサンス期の美しい家々が多く残され村の散策が非常に楽しい村である。

 

街並みの美化に町民が一丸となって取り組むんでいるこの村は、何度訪れても美しく輝きを増している。

 

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アヴェロン県エスタン/Estaing (AVEYRON)

面積:16,96km2

人口:511人(2015年現在)

公共交通機関の場合:

トゥールーズ(Toulouse)方面もしくはパリ(Paris)方面からSNCFに乗って、ロデーズ(Rodez)駅下車

ロデーズ(Rodez) 駅から、261番のバスに乗ってエスパリオン(Espalion)停留所下車

エスパリオン(Espalion)から、255番Saint-Amans-des-Cots行き、もしくは266番Entaygues行きのバスに乗って、エスタン停留所下車

車の場合:

トゥールーズ(Toulouse)から190km(約2時間30分)

クレルモン・フェラン(Clermont-Ferrand)から190km(約2時間30分)

飛行機の場合:

ロデーズ・アヴェロン空港(Aéroport Rodez-Aveyron)から40km(約50分)

トゥールーズ・ブラニャック空港(Aéroport de Toulouse – Blagnac)から200km(約2時間30分)

「フランスの最も美しい村」協会 加盟村

世界文化遺産:ユネスコ(U.N.E.S.C.O.)

  • 登録名:フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路(Chemins de Saint-Jacques-de-Compostelle en France)

登録建築物:ロット川に架かる橋 (pont sur le Lot)

登録対象:ル・ピュイの道(Via Podiensis) (エスタン-サン・コーム・ドルト間の17 km)

A. O. C.(原産地統制呼称制度):フランス農林省

  • A. O. C. エスタン(Estaing)

Photoed by macayran – pixabay.com

2018年4月22日:ページ更新

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