オーブテール・シュル・ドロンヌ

Aubeterre-sur-Dronne

岩盤に築かれた巨大な地下教会堂

シャラント地方(Charente)とペリゴール地方(Périgord)を分かつ断崖を背に、オーブテール・シュル・ドロンヌの村はドロンヌ川の緑豊かな渓谷の中心に静かに佇んでいる。かつて要塞化されたオーブテールの城は、一度はイギリス軍によって、次いでカルヴァン派プロテスタントによって破壊されてしまったが、巨大な門は今日もドロンヌ川を見張り続けている。

 

オーブテール・シュル・ドロンヌの村の一番の見どころは、12世紀に建てられたサン・ジャン・モノリス教会(Église monolithe Saint-Jean)である。原始崇拝が行われた場所のほど近くに位置しており、一つの大きな岩盤を削って作られている。17mにも及ぶヴォールト状の天井の下には、巨大な地下教会堂が収められており、壮大な墳墓は忘れられない感情を心に抱かせる。内部に収められた高さ6m直径3mの六角形の聖遺物箱は、一つの岩から切り出して作られている。薄暗い地下教会に、ぼんやりと浮かび上がるその堂々とした姿は畏怖の念すら抱かせる。

 

1171年に建設されたサン・ジャック教会(Église Saint-Jacques)は、スペインのサンディアゴ・コンポステーラへと向かう巡礼者のために建設された。1562年に宗教戦争が原因となって教会の一部が消失してしまったが、1710年に改修が施され現在に至る。ボルドー北部のサントンジュ地方によく観られる細かな彫刻が施されたヴォールト状の3つのアーチが特徴的で、ロマネスク様式の優美な姿を見せている。また、イスパノ・モレスク様式(※イスラム系スペイン美術)の装飾も見事である。

 

その他、 コルドリエ(Cordeliers)、ミニム(Minimes)、クラリス(Clarisses)といった修道者のための寄宿所(Couvent)や、サン・フランソワ慈善病院(hôpital Saint-François)(※現在は宿泊施設として活用)などがあり、かつて宗教的な要所であったことを伺い知ることが出来る。

 

その他、村出身の弁護士で人権保護のために尽力したリュドヴィック・トラリウー(Ludovic Trarieux)の生涯と人権についての展示を行うリュドヴィック・トラリウー資料館があるので、興味のある方は訪れてみると良い。

 

街の中心の広場の周りからは、絡まりあうように広がる深い朱色の屋根に、木製のバルコニーで彩られた民家が広がっている。広場いっぱいに並べられたテラス席に座って地域特産の甘口ワイン、ピノー・デ・シャラント(Pineau des Charentes)をたしなみながら、ゆっくりと流れる時の流れを楽しみたい。

シャラント県オーブテール・シュル・ドロンヌ(オーブテール・シュル・ドローヌ、オーブテールシュルドロンヌ、オーブテールシュルドローヌ)

/Aubeterre-sur-Dronne (CHARENTE)

面積:2,39km2

人口:391人(2015年現在)

公共交通機関の場合:

ボルドー・サン・ジャン駅(Bordeaux-St-Jean)からSNCFに乗って、アングレーム(Angoulême)駅下車(※TGVで約40分)

もしくはパリ・モンパルナス駅(Paris-Montparnasse 1-2)からSNCFに乗って、アングレーム(Angoulême)駅下車(※乗り換えなしのTGVで約2時間10分)

アングレーム(Angoulême)駅から徒歩で、アングレーム市役所前停留所に移動(※約15分)

アングレーム市役所前停留所から、シャラント交通14番のバスに乗って、オーブテール駅下車(※約1時間20分)

車の場合:

ボルドー(Bordeaux)から110km(※約1時間30分)

飛行機の場合:

ボルドー・メリニャック空港(Aéroport de Bordeaux-Mérignac)から110km(※約1時間30分)

「フランスの最も美しい村」協会 加盟村(1993年より加盟)

「フランスの風格ある小さな街(Petites Cités de caractère de France)」 加盟

【詳しい記事はこちらから】

スタシオン・ヴェルト(station verte):フランス・エコツーリズム協会(Fédération française des stations vertes de vacances et des villages de neige)

Photoed by jprgbin – pixabay.com

2018年9月9日:ページ更新

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